小学生でも知っている国のウソ(PART 2 OF 3)
うん、うん、うん。。。なるほど。。。なるほど。。。シルヴィーの言いたいことも解りますよ。
小学六年生でも「和の国日本が思いやりや、助け合いがあふれて、未来が明るくなるようにする時だと思います」と言ってるのよ。 だから、ケイトーも批判ばかりしていないで、日本の未来が明るくなるような事を提言したらどうなのよ?
シルヴィーの言うことも確かに正しいですよ。 前向きな意見を言わずに批判ばかりしていては問題の解決にならない。 確かにそうです。 でもねぇ、根本的な問題を指摘しないで、表面だけで仲良くして助け合っても問題は解決しないのですよ。
どういうことよ?
あのねぇ〜、僕はたまたまバンクーバー図書館で次の本を借りてきて読んだのですよ。
(lib20824.gif)
■『実際のカタログページ』
あらっ。。。ケイトーのコメントが書いてあるじゃない。。。で、この本がどうだというの?
次のように書いたあったのですよ。
The autobahn project was to prove so popular that the Nazi publicity machine soon lauded Hitler as the visionary who had conceived the idea.
In fact, Hitler had opposed the project.
Its chief longtime proponents belonged to an organaization called Hafraba, which had been founded in 1926 to promote construction of a highway from Humburg to Basel via Frankfurt.
Four years later, when a majority in the Reichstag appeared to be on the brink of supporting Hafraba, Nazi deputies joined with the Communists to block the legislation.
After construction began, however, the Nazi engineer in charge of the project, Fritz Todt, wrote Hafra and warned its members against any credit.
The autobahns, Todt wrote, were "solely and exclusively Adolf Hitler's roads."
アウトバーン高速自動車道路の建設計画は国民に大歓迎されることになったので、ナチスの宣伝省はヒトラー総統には未来を見つめる先見の明があると賞賛した。
ところが、実は、ヒトラーは計画には、ずっと反対だった。
そもそも計画を推し進めよとしたのは、ヒトラーとは全く関係ない「ハフラバ」(ハンブルク=フランクフルト・アム=バーゼル間自動車高速道路建設協会)という団体だった。
この協会は、ハンブルグからフランクフルトを経由してバーゼルに通じる高速自動車道を建設する目的で1926年に設立された。
4年後の1930年にドイツ国会議員の大多数がこの計画に賛成するように予想されるとナチス議員は、あれほど嫌っていた共産党議員と組んでアウトバーン計画を阻止しようとした。
ところがナチスの阻止にもかかわらず、計画は進められることになった。
しかも計画は国民に大歓迎された。
やがてナチスが政権をとって建設計画の主任エンジニアとなったフリッツ・トートは書簡をハフラバ協会に送って警告した。
「どのようなことがあれ、アウトバーン計画はヒトラー総統が推進した計画である事を忘れないように!」
(デンマン意訳)
SOURCE: Page 170 "Storming to Power"
Third printing in 1990
Time-Life Books
あらっ。。。アウトバーンは軍事目的のためにヒトラーが造ったとされていたんじゃないの?!
その通りです。 ナチスがそのように広めたので、世界的に事実が正反対に広まってしまったのですよ。 要するに政権を握っているものは政権維持のためならば、国民のことなどどうでもいいのですよ。 真実をゆがめても政権維持のために努力する。 情報を捏造してまで。。。つまり、嘘までついて政権を維持しようとするのですよ。
その事と福島原発事故が関係あるの?
もちろんですよ。 日本政府の政権を担当していた連中がヒトラーと同じ事をしたのですよ。
闇に葬られた秘密報告書
この当時(1960年4月)、わが国最初の商業用原子炉として計画が進められていた茨城県の東海発電所で最悪の大事故が起こった場合に、どれほどの被害が発生し、日本政府がその被害を補償できるか、保険会社がそれを引き受けられるかどうかを、真剣に検討したものである。
秘密報告書であるから、沖縄返還における外務省の「核密約」文書と同じように、私たち国民はまったくその内容を知らされずに今日まできたが、私の知る限り一度、この秘密報告書の存在を毎日新聞が報道した。
この1974年の報道では、これを書いた日本原子力産業会議にその存在を確認しても、外務省と同じように「報告書はない」とシラをきったという。
(中略)
(japan13b.jpg)
「物的損害は、最高では農業制限地域が長さ1000Km以上に及び、損害額は1兆円以上に達しうる」と小さく書かれており、東海村からの半径が同心円で示されていた。
つまり図にやや濃く描いた園内の矢印範囲は、農業できない地域になる。
日本全土で農業ができないのだから、日本人が日本列島に住めないと考えてよいだろう。
(中略)
三段論法に従ってここまでの説明をまとめると
?原発の大事故は起こりうる。
?大事故が起これば日本はほぼ壊滅する。
?その可能性が最も高く、こわい原因として大地震が考えられる、という結論になる。
原発震災の被害を誰も償えないので、外国の保険会社は日本との契約を放棄した。
それなのに、当の被害者になる日本人がそれを知らずに生きているのは、大変不思議なことであると、読者はお考えにならないか。
(中略)
いよいよ迫る東海大地震と、
予期される浜岡原発震災
日本列島のちょうど真ん中、静岡県の駿河湾に面した御前崎というところに、トヨタ自動車などの名古屋経済圏のために建設された、中部電力の原子力発電所がある。
この浜岡原発には現在、三基の原子炉が稼動している。
浜岡原発は、今を去る34年前の1976年3月17日に、1号機が営業運転を開始した。
その運転開始からわずか5ヶ月後の8月23日に、当時東京大学理学部助手だった石橋克彦氏が地震予知連絡会で「駿河湾でマグニチュード8クラスの巨大地震が起こる」と、東海地震説にもとづく重大な警告を発した。
マグニチュード8.0とは、10万人を超える死者を出した関東大震災の、さらに1.4倍の破壊力を持った大地震ということになる。
(中略)
こうして、石橋氏の警告は、後年に確立されるプレート運動の理論によってその正しさが、次々と実証されてきた。
ところが、その警告が発せられて以来34年間にわたって、浜岡原発はこのとてつもない巨大地震の危険性と同居しながら、綱渡りの原子炉運転を続けてきた。
石橋氏は東京大学理学部で地球物理学課を学んだ屈指の地震学者であり、神戸大学の教授として、浜岡原発の危険性を裁判で訴え続けてきた。
(中略)
2004年には、浜岡原発を止めるために起こされた「原発震災を防ぐ全国署名」の賛同人に、京セラ創業者の稲盛和夫氏が名を連ねた。
「東海地震が今後30年間に起こる確率は87%」というのが、政府の地震調査研究推進本部の判断である。
これは、30年後に起こるということではない。
30年後かそれとも明日か、確率は発生時期を教えてくれない。
しかし87%なのだから、必ず起こる、ということは断言できる。
(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています
写真と地図はデンマン・ライブラリーより)
12-21ページ、28-29ページ
『原子炉時限爆弾』 著者: 広瀬 隆
2011年4月28日 第6刷発行
発行所: ダイヤモンド社
『日本の崩壊』に掲載
(2012年6月17日)
これほど危険な事が分かっていたのに、どうして福島県の人たちは騙されてしまったのォ〜?
役人にしてみれば福島県に東電と国から数百億円のお金がもらえる。 県民にしてみれば原発ができれば、仕事が増えるのですよ。 しかも、国は研究者を動員して「原発は安全」だと福島県民ばかりか日本国民を洗脳しようとした。
でも、研究者の中にも上の報告書のように危険だと分かっていた人も居たのでしょう!?
もちろんですよ。 ところが危険だと言うようなことを報告する研究者には国が研究費を出さないようにした。 だから、研究者の多くは国の意向に逆らわなくなってしまった。 とにかく原発を増やすと言うのは国策だったのですよ。 その国策に反対意見を述べる研究者や役人は、排除されるような雰囲気が出来上がっていった。
それでは、まるで昔の大東亜共栄圏を目指す太平洋戦争を進めていた大日本帝国の政治家と役人と変わらがないじゃない。
その通りですよ。 ヒトラーと同じような事をしていたのですよ。 歴史を学ばないと同じ過ちを繰り返すのですよ。 要するに表面だけで仲良くして助け合ってもダメなのですよ。 批判しあって、根本の問題を見つめないとね。。。 そうじゃないと同じ過ちを繰り返すだけですよ。
(すぐ下のページへ続く)