優美な日本女性(PART 1 OF 3)
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デンマンさんは日本人の女性が優美だと思っているのですか?
いや。。。 特に日本人の女性にこだわっているわけではありません。 世界のどこへ行っても優美な女性もいればダメな女性もいますよ。
だったら、どうして「優美な日本女性」というタイトルにしたのですか?
あのねぇ〜、例によって夕べ、バンクーバー市立図書館から借りてきた本を読んだのですよ。
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上のリストの赤枠で囲んだ本ですか?
そうです。 その本の中に次のように書いてあったのですよ。
優美な女性
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確かにこの国には魅惑的な生活作法が存在する
友人(ジェームズ・ドラモンド卿を指す)は日本女性を手放しで賞賛している。
日本の女性はもうなんとも言えない自然な優美さを持っている。
私の見る限り、世界で最も魅惑的でエレガントな女性たちだ。
少しばかり風変わりなところを矯正すれば、英国の宮廷だろうがヨーロッパの宮廷だろうが、一度連れ出すだけで彼女たちは憧れの的になるだろう。
日本女性のちょっとした風変わりなところも、しばらく一緒に暮らせばすぐに慣れてしまう程度のものだ。
私は彼の言葉を信用している。
彼は世界各国を旅し、実際にそうした国々に住んだ経験があるのだ。
こうした話を聞いたことが私が日本への興味を抱いたきっかけだったということもおわかりだろう。
男を磨くのは女だとはよく言ったものだ。
女性が品よく、優雅で、洗練されていれば、男性が下品で、粗野で不恰好ということはない。
もちろんこの逆も真なりである。
少なくとも私たちが旅した国ではそうだった。
日本の男性も態度が立派でマナーが洗練されている。
それは身分の高い者だけの特徴ではない。
一般人にも、喧嘩早かったり大法螺を吹いたり、不快になるほどだらしない者はまずいない。
路肩でその日暮らしで働いている者でさえ、会話はまともで礼儀をわきまえている。
日本人を観察する者は、この社会の「礼(politeness)」の存在にはっきりと気づくのだ。
よほどの権力者の場合は別にして、日本人が横柄で不躾な受け答えをすることはまずない。
彼らは攻撃的で口汚い人を軽蔑する。
そうした人々のもとで働くことさえ拒否するのだ。
(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
イラストはデンマン・ライブラリーより)
261-262ページ 『日本 1852』
著者: チャールズ・マックファーレン
訳者: 渡辺惣樹
2010年10月1日 第1刷発行
発行所: 株式会社 草思社
あらっ。。。 なんだか日本人の女性に対してずいぶんと良い印象を持っているのですわね。 この本の著者はイギリス人ですか?
そうです。。。 実際こういう文章を読むと僕はビックリするのですよ。
どうしてですか? 日本の女性が優美だと褒めているのではありませんか。
もちろん同じ日本人として悪い気持ちはしないですよ。 でもねぇ〜、僕は日本で生まれ、大学を出て社会人3年生まで日本で暮らしましたからね、一口に日本の女性と言っても、いろいろな女が居ることを知ってますよ。 もちろん優美な女性も居るけれど、どうしようもない女性だってたくさん居ましたからね。
それは男性にも言えることでしょう! うふふふふふ。。。
そう言う事ですよ。 ただ、何も知らない外国人が上の本を読んだら、間違いなく、「ほとんどの日本女性は優美だとしたら。。。 ぜひ日本へガールハントに行ってみたい」というような必要以上の期待感を日本女性に対して持ってしまうと思うのですよ。
でも、海外経験豊かな外国人だったら話半分に受け取るのではありませんか?
だから、そういう人生経験豊かな人は問題ないのですよ。 でもねぇ、一度も海外へ出たことのないフランスの未熟な男がフランス語に訳された上の本を読んだら、まず間違いなく日本女性に対して夢と希望を持ってしまうと思うのですよ。。。 ところで、小百合さんは最近、本を読んでいますか?
いいえ。。。 最近、何かと忙しくて本を手にとって、ゆっくり読んでいる暇がありませんわ。
どうして。。。?
子供の事でいろいろと問題があるのですわ。
あのねぇ〜、子供の事でいろいろと心配し過ぎるのは良くないのですよ。 過保護もいけないし、必要以上に子供の私生活に干渉するのもいけない。 むしろ、小百合さん自身のための時間を持って、たまには心の糧(かて)になるような本を読んでくださいよ。 小百合さんも、かつては読んでいたではありませんか。
あらっ。。。 デンマンさんは私が本を読んでいた事をどうして知っているのですか?
やだなあああァ〜。。。 小百合さんの軽井沢の別荘に行った時にテーブルの上に本がたくさん山積みにされていましたよ。 その事で僕は卑弥子さんと語り合ったことがあるのですよ。 小百合さんは読まなかったのですか?
軽井沢の別荘で見た見事な紅葉
実は、(2008年)11月18日に軽井沢に行き、小百合さんの別荘で庭先の紅葉を見ながら僕はコーヒーをいただいたのですよう。
別荘といっても、小百合さんの別荘はマンションなんですよう。一階の一番奥にあるのです。この写真は夏に撮ったものだけれど、リビングの窓から庭の向こうに見える紅葉が実にきれいでした。
本当に、これほど見事だったのでござ〜♪〜ますか?
紅葉は上の写真ほど密集していなかったけれど、紅葉に夕日が差し込み始めて、その様子は黄金の空をバックに燃えるように映(は)える紅葉で。。。実にドラマチックで。。。ロマンチックで。。。
デンマンさん。。。あのォ〜。。。ちょっと美化しすぎているのではござ〜♪〜ませんか?
うん、うん、うん。。。僕が話し始めれば、卑弥子さんは多分そう言うだろうと思っていましたよう。でも、筆舌に尽くしがたいほどの素晴しい光景だったのですよう。
それであのォ〜。。。ロマンチックな気分に浸って。。。コーヒーを飲んだ後で小百合さんと萌え萌えになって、一年ぶりの再会を記念して熱い接吻を交わしたのでござ〜♪〜ますか?
やだなあああぁ〜。。。卑弥子さんは熱い接吻に、ちょっとばかり、こだわりすぎているのではありませんか?
だってぇ〜。。。これまでのデンマンさんと小百合さんのやり取りを読ませていただいたら、絶対にそうなるのでござ〜♪〜ますわ。
でもねぇ〜。。。現実には、なかなか、そのようなロマンチックなシーンにはならないのですよう。
。。。んで、何をなさったのですか?
テーブルを見ると、小百合さんが町立図書館から借りてきた本が山のように積まれていたのですよう。
その一番上にあったのが「私の軽井沢物語」だと、デンマンさんはおっしゃるのでござ〜♪〜ますか?
その通りですよう。この本のことは次の記事の中でも書きましたからね。
■『軽井沢物語』
(2008年8月26日)
それで小百合さんは、デンマンさんとその本の事でお話しようと図書館から借りてきたのでござ〜♪〜ますか?
そうなのですよう。
。。。んで、何をお話になったのですか?
いろいろと話題は尽きませんでした。でも、一つだけ僕と小百合さんで意見が分かれた話題があったのですよう。
それって、なんですの?
小野美津子さんという女性が「私の軽井沢物語」に登場するのですよう。名前は、もしかすると満津子あるいは満子だったかもしれません。
それで、どのように意見が分かれたのでござ〜♪〜ますか?
小百合さんは、その女性がオノ・ヨーコではないか?!そう言うのですよう。僕は絶対にそうではない!と思ったのです。結局、僕が後で調べてみる、という事でその話はそのままになったのですよう。
。。。んで、調べてみたのですか?
そうです。
『愛のプレゼント (2008年12月16日)』より
小百合さんは、こうして軽井沢町立図書館から『私の軽井沢物語』を借りてきて読んでいたこともあったのですよ。
ずいぶんと昔の事を持ち出してきましたわね。
昔と言うほど古い話ではありませんよ。 まだ5年前じゃありませんか!
ネットでは3年は一昔でしょう?。。。 5年も前の話は二昔ですわァ! でも、言われてみたら、なんだか5年前が懐かしくなってきましたわ。 そうですわ。 あの頃は、まだ自分の時間をたくさん持てる心の余裕があったのですわ。 やっぱり、たまには昔のことを振り返ってみるものですわねぇ〜。。。
そうですよ。。。 忙しい、忙しいと言って、それを口実にして何もしないで居ると、外見も内面も優美でない、貧相なおばさんになってしまうだけですよ。 小百合さん。。。、たまには軽井沢の別荘で、のんびりと過ごしてくださいよ。 小百合さんには、ぜひ日本を代表するような優美な女性のままで居て欲しいのですよ。
つまり、この事が言いたくて「優美な日本女性」というタイトルにしたのですか?
もちろん、その事だけじゃありませんよ。 あのねぇ〜、つい最近、図書館でDVDを借りて"Silk"という映画を見たのですよ。
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