塩野七生批判(PART 1)
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ケイトー。。。 塩野七生さんに対してムカついているの?
いや。。。 僕は塩野七生さんと出会ったこともなければ、個人的に知っているわけでもないから感情的に反発しているとか恨みを抱いているとか。。。そのような無駄なエネルギーは持ち合わせていませんよ。
でも。。。、上のイラストを見るとケイト−はムカついているように見えるわ。
やだなあああァ〜。。。 ムカついているのは僕ではありませんよう。 「批判」するという事は一般的に日本では悪いことのように思われているので上のイラストを使ったまでです。
。。。で、どうして「塩野七生批判」というタイトルにしたのォ〜?
ちょっと次のリストを見てください。
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あのねぇ〜。。。、これは7月11日のアメブロの僕のブログの「アクセス元URL」のリストなんですよ。 緑の枠で囲んだ 15番、16番、27番に注目してください。
あらっ。。。 BING 検索エンジンで 「塩野七生批判」と入れて検索して、その結果の中からタイトルをクリックしてケイトーのブログにやって来た人が 3人いるのね。
そうなのですよ。
。。。で、その検索結果というのはどうなってるの?
15番のURLをクリックすると次のページが表示されるのですよ。
(bin30721.gif)
5番目に出てくるのがケイトーのブログの記事なの?
いや。。。 実は、このページは「塩野七生批判」 というテーマの記事を集めたページなのですよ。 クリックすると次のページが表示されます。
(ame30722t.gif)
■『実際のテーマのページ』
16番と27番の検索結果はどうなっているの?
ほぼ同じ検索結果ですよ。 上のテーマのページが検索結果の中に表示されるのです。
。。。で、「塩野七生批判」 で検索してケイトーのブログにやって来る人は他の日にもいるのォ〜?
いますよ。 次のリストを見てください。
(ame30718b.gif)
これは7月18日の「リンク元URL」のリストです。 11番に注目してください。 この人は BIGLOBE の検索エンジンで 「塩野七生批判」 と入れて検索してやって来たのですよ。 11番のURLをクリックすると次の検索結果が表示されます。
(big30721.gif)
あらっ。。。 やっぱり同じテーマのページが14番目に表示されるのね。
そうです。
。。。で、ケイトーは塩野さんのことでずいぶんと批判しているのォ〜?
昨日、GOOGLEで次のように検索してみましたよ。
(gog30721.gif)
あらっ。。。 Ameblo (アメブロ) にも「塩野七生批判」というテーマがあるけれど、Denman Blog でも「塩野七生批判」というテーマを設けているのね。
そうです。 青枠のリンクをクリックすると次のページが表示されます。
(wp30721.gif)
■『実際のテーマのページ』
。。。で、上のページは読まれているのォ〜?
日本語が解かる86ヵ国のネット市民の皆様に読まれているのですよ。
海外からのアクセス
(wp30717map.gif)
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■『Denman Blog』
でも、そもそも、どういう訳でケイトーは塩野七生さんを批判したわけなのォ〜?
どういう訳ってぇ〜。。。 僕の座右の銘が閃(ひらめ)いたからですよ。 (微笑)
批判のないところに進歩なし!
批判なき愛は盲目にして
愛なき批判は空虚なり。
これがケイトーの座右の銘なの?
いけませんか? (苦笑)
いいえ。。。いけないとは言わないわ。 どのような語句を並べ立ててもいいけれど、いったい、塩野七生さんのどこに進歩がないと思ったの?
あのねぇ〜、僕はたまたま塩野さんの本の中で次の箇所を読んだのですよ。
クレオパトラは浅薄な女
クレオパトラは、世界史上の有名人である。 当代きっての権力者二人までも、モノにした女であるということで。 そのうえ、強大なローマ帝国に刃向かったということでも。
だが私には、勝負に打って出るという度胸に対してならば共感しても、それ以外では浅薄な女にしか見えなかった。
しかし、歴史に名を残した女たちの多くはバカな女である。 その理由は、記録を残すのが男たちであったからではないかとさえ思っている。
男は、女としては魅力豊かでもオツムの中は浅薄な女を書いているほうが、安心できるからではないだろうか。
キャリアウーマンを自認する女たちは覚えておいたほうがよい、これが人間性の現実なのである。
(注: 赤字はデンマンが強調。
写真はデンマン・ライブラリーより)
34ページ
『日本人へ (国家と歴史篇)』
著者: 塩野七生
2010年6月20日 第1刷発行
発行所: 株式会社 文藝春秋
『女に冷たい女(2011年8月20日)』に掲載
この部分を読んでケイトーはムカついたわけなのねぇ〜?
いや。。。 僕はムカついたわけじゃないけれど、そういう見方は塩野さんの個人的な独断と偏見的な見方であって、文化人類学的には進歩の無い見方ではないかと。。。 うへへへへへ。。。
それで塩野さんを批判したわけなのォ〜?
いけませんかァ〜?
いいえ。。。 言論の自由があるし、表現の自由もあるし。。。 こうしてネットという便利なものもあるから、いろいろな人がいろいろな意見を述べることは世界の文化と芸術の発展にとっていいことだと思うわ。
そうでしょう!? だから、僕は「愛の心を忘れずに批判」したのですよ。
「愛の心を忘れずに批判」することってぇ、どういうことなの?
あのねぇ〜、その事についてはすでに書いたので僕とクレオパトラの対話を聞いて欲しいのですよ。
あなたは私が貪欲で残酷な女だと思っているの?
いや。。。そうは思ってないけれど、クレオパトラが善良なだけの女だとも思っていない。
歴史って勝者の歴史だということをあなただって知っているでしょう?
うん。。。確かに歴史が勝者の都合のいいように歪められることはよくあることだよ。
ギリシアやローマの歴史家たちは勝者であるローマ帝国初代皇帝・アウグストゥス(オクタヴィアヌス)の業績を讃(たた)えるために、彼の敵であった私とアントニウスを必要以上に悪く書いているのよ。 でもねぇ、私に手厳しかったローマの歴史家・ディオン・カッシオス(紀元150年頃ー235年頃)でも、次のように書いているのよ。
彼女は見た目も美しく、
彼女の話は魅力的で、(中略)
恋に抵抗する人や、
情熱を忘れた老人の心まで
征服することができた。
でもプルタコスは「クレオパトラの美しさは、それだけで並はずれたものではなく、見る人に衝撃を与えるという質のものではなかった」と、書いている。
あなたは、この私を見てどう思うの?
あのねぇ、プルタコスは次のようにも書いていた。 つまり、クレオパトラは不思議なほど人を惹きつける力があったと。。。僕はクレオパトラが受けた教育を眺め渡したときに、ただ美貌だけで男を惹き付けた女ではないと思いましたよ。
あなたが、そう言ってくれて嬉しいわ。
。。。で、あなたが、これまで男に言った言葉の中で一番印象に残っている“殺し文句”って何?
そのような事はあまり言いたくないわね。。。でも、あなたは、まだ私がクレオパトラだとは信じていないようだから話してあげるわ。 そもそも、オクタヴィアヌスにとってアントニウスは邪魔者だったのよ。 それでオクタヴィアヌスは私が彼を殺したら私の命を助けてくれると言ったの。
確か、クレオパトラはオクタヴィアヌスの申し出を拒否した。。。そうだったよね?
そうよ。。。私は拒否したわ。
どうして。。。? 誰だって自分の命が一番大切だと思っている。 そうでしょう!?
あなたは、いつだったか“生きることって愛すること”という記事を書いていたでしょう?
■『生きることって愛すること?』
(2010年12月18日)
■『生きることって愛することだよね』
(2010年12月26日)
うん、うん、うん。。。確かに上の2つの記事を書きましたよ。 よく覚えていますね?
だってぇ、私は2つの記事とも読んだのよ。 あなた自身は“生きることって愛すること”だと信じていないの?
もちろん、信じてますよ。
だからこそ、私はあえて、この殺し文句のエピソードをあなたに話すのよ。
。。。で、アントニウスの間に何があったのですか?
恐らくアントニウスもオクタヴィアヌスの申し出について、それとなく気づいていたと思うのよ。
でも、クレオパトラはオクタヴィアヌスの申し出を断固として拒絶した。 そうでしょう?
アントニウスも、あなたのように疑い深かったのよ。 うふふふふふ。。。
それで。。。?
私は何とかして私の真心をアントニウスに知って欲しかったのよ。
。。。で、どうしたのですか?
オクタヴィアヌスの申し出があってから1週間ほどして、私はいつにも増して着飾って食卓に着いたの。
アントニウスと食事をするために。。。?
そうよ。。。アントニウスが喉が渇いたと言って葡萄酒の入ったグラスを手にしたの。 でも私は彼の注意を引くように飼い馴らされたライオンの話をしたの。
それで。。。?
アントニウスは私の話に耳を傾けたわ。 彼が面白そうに聞いている時に、私は冠(かんむり)から花を摘んでアントニウスのグラスに入れたの。。。
どうして。。。?
その花には毒薬がふりかけてあったのよ。
つまり、葡萄酒に毒が混ざった。。。それで。。。?
私の話が終わるとアントニウスは喉の渇きを思い出したようにグラスを口に近づけようとしたわ。
もちろん、アントニウスは飲んだわけじゃないでしょう!?
私はグラスを彼の手からとったわ。
どうして。。。?
侍女のカルミオンに言いつけて死刑囚を一人連れて来るように言ったの。。。
死刑囚。。。?
そうよ。 アントニウスのグラスを渡し、葡萄酒を飲むように言ったの。
それで。。。死刑囚は死んだ?
死ぬ宿命にあった人だから、遅かれ早かれ死なねばならなかったのよ。 葡萄酒を飲んであの世に逝けたのだから儲けものだったのよ。
それで。。。?
私はアントニウスに向かって言ったわ。 「もし、あなたが居なくても生きて行けるなら、私はグラスをあなたの手から奪わなかったのよ」と。。。
なるほど。。。アントニウスはあなたの真の心が分かって、以前にも増してあなたを愛し始めたと言うわけ?
うふふふふふ。。。あなたも、やっと私がクレオパトラだと判ったようね?
『アレクサンドリアのクレオパトラ』より
(2011年1月27日)
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