ハルヴァの面白い話(PART 2)
食い気と色気は共存するか
(kuike02.jpg)
「知れ床旅情」が爆発的に流行した時期でもあり、まさに旅情をそそられた。
そうだ、家永君の家に泊めてもらえれば、宿代が浮くではないか。 (略) 言われたとおり、札幌から電報を打った。
翌日の夕暮れ時、知床斜里駅のプラットホームに降り立ったわたしは、改札のところで呼び止められた。
「マリさんではありませんか」
振り向くと、中年の夫婦者らしい男女が立っている。 (略) どう見てもよそ行きの身なりで、ひどくかしこまっている。
「いつも俊男がお世話になっております」
ヒャーッ、慌ててしまった。
家永君の両親だったのだ。
よれよれのジーパンにTシャツ姿のわたしは、とたんに身の置き所がなくなったものの、今さらどうしようもない。
札幌のデパートで買い求めた菓子折りを差し出すのがやっとだった。
なんでも家永君は、2日前から網走の方へ友人たちと遊びに行ってしまい、連絡が取れない。
そこへ、わたしからの電報が届いたのだと言う。
それにしても、家にたどり着くまでの道すがら、それに、家に到着してからは、なおさら、家永君の両親の口ぶりが妙である。
「結婚してからも、お仕事されていくおつもりですか」
とか、
「わたしどもは、別に同居しなくともいいと思っているんですよ」
とか、初対面にしては、ずいぶん踏み込んだことを言ってくれる。
そのうち、夕食が整い、食卓に呼ばれた。
家永君のお母さんが、
「つまらないものですが」
と謙遜するその一品一品の美味しかったこと!
野菜も魚もとれたてで、みずみずしい甘みがある。
たちまち、わたしはご飯とみそ汁を平らげ、3回ずつお代わりをした。
当然、わたしに割り当てられたおかずも跡形もなく消え去った。
「ほれ、僕の分も食べなさい」
見かねて家永君のお父さんが、自分の皿を差し出す。
食後は、お風呂をいただいた。
「庭で取れたものなんですよ」
湯上りに出された山盛りのトウモロコシ。
あれほど美味なトウモロコシは空前であり、今にいたるまで絶後でもある。
一瞬にして6本だか7本だかは、わが胃の腑におさまった。
(略) 翌朝の食卓は、わたしの皿だけ、おかずが3倍多めにしてあった。
そして、例の思わせぶりな話は、ピタリとしなくなっていた。
東京にもどってから、家永君に直接会う機会があり、事の次第の背景と全貌が明らかになったのだった。
やはり、家永君は、両親にわたしのことを話し忘れて出かけたみたいで、突然あの電報を受け取った昔気質の両親は、てっきりこれは、息子の恋人か許嫁に違いないと早とちりしたという。
「万里さんの喰いっぷりにはたまげたみたいだぜ」
「こんな大食いの嫁に来られたら、破産してしまうと心配になったのかしら」
「いや、息子に気があったら、こんなに食い気むき出しにするわけないと思ったみたいなんだ」
(breakup5.gif)
(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真はデンマン・ライブラリーより)
208-211 ページ 『旅行者の朝食』
著者: 米原万里
2002年6月10日 第2刷発行
発行所: 株式会社 文藝春秋
米原さんは、結局、亡くなるまで独身だったのですってぇ〜。。。
うん、うん、うん。。。 上のエピソードを読めば、多分、誰でも そうだろうなァと思いますよ。 (微笑) ところで、小百合さんも「食べるの好きな人」だけれど、よく結婚できましたねぇ〜?
デンマンさん! 失礼ですわァ。 結婚を考えている人の前では、絶対に食い気をむき出しにしませんでしたわァ〜。 うふふふふふ。。。
なるほどォ〜。。。 そういうものですかァ〜? 米原さんは一生涯、食い気を誤魔化すことができなかったのでしょうね。 若い頃と比べて25キロ太ったと本に書いてありましたよ。
橋本龍太郎・元首相にナンパされそうになった時には 次のように痩せていたそうですわ。
(mari02.jpg)
うん、うん、うん。。。 なるほど。。。 なるほどォ〜。。。納得。。。 納得。。。
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【卑弥子の独り言】
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ですってぇ〜。。。
あなたは“食べるの好きで”ござ〜♪〜ますかァ〜?
食べるのが好きでも結構でござ〜ますけれど、結婚を考えている相手の前ではオナラだけは出さないようにしてくださいねぇ。
うへへへへ屁へへ。。。
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(himiko22b.gif)
うふふふふふ。。。
全く、バカバカしいざ〜♪〜ますわア。
アハハハハハア〜♪〜
とにかく、明日もデンマンさんが興味深い記事を書くと思いますう。
だから、あなたも、お暇なら、また ぜひ読みに戻ってきてくださいまし。
じゃあねぇ〜〜。
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メチャ面白い、
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