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ばァ〜の思い出(PART 1 OF 3)

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ばァ〜の思い出(PART 1 OF 3)

 


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デンマンさん。。。 今日はデンマンさんのおばあちゃんの思い出ですか?


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いや。。。 僕の祖母の思い出は、まだ書く気分ではないのですよう。

どうして。。。?

あのねぇ〜、実は、僕は“おばあちゃんっ子”だったのですよ。 ずいぶんと可愛がってもらったし、よく面倒を見てもらったものです。

だったら、デンマンさんのおばあちゃんの話をすればいいではありませんか!

でもねぇ〜、僕の祖母とは、ある時期に とっても苦(にが)い思い出がある。 その“エグ味”のある思い出のために、僕はまだ素直な気持ちで書けないのですよ。 でもねぇ〜、この話は、聞く人にとっては ある意味で実に面白い。 いつかは書かなければならないと僕は思っている。。。 祖母の鎮魂と、いたらなかった僕の“祖母(不)孝行”の償(つぐな)いのために。。。

デンマンさん! 思わせぶりなことを言ってないで おばあちゃんの面白い思い出を聞かせてくださいなァ〜。

それは、またの機会にしますよ。 あのねぇ〜、どうして急に小百合さんの“ばァ〜”のことが思い浮かんだかというと、夕べ 本を読んでいたら次の箇所にぶち当たったのですよ。


梅干し番茶


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毎朝ひとつぶ、ふたつぶ。
梅干しを朝ごはんのおともにし始めてから、ずいぶん経つ。
起き抜けに、条件反射のように梅干しを思い浮かべるのだから、すっかりからだのほうが梅干しに馴染みきっている。

夏はそうめん、冷やしうどん、サラダ……なんにでも梅干しを入れる。
ごはんを炊けば一合につき梅干しを一個放りこみ、さっぱりした風味の梅ごはん。
そのままではもちろん、調味料同然になんでも。

けれども、季節が秋に向かい、冬が深まるにつれて梅干しはちがう顔を見せることになる。
それが梅干し番茶だ。

梅干しを淹れたての熱い番茶に、ぽとんと落とす。
はじめはそのまま、番茶を味わう。
するとあるとき、つぼみがほどけるように梅干しの味わいが番茶のなかに広がる一瞬がある。


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さあ、ここを逃さない。
おもむろに箸を差し入れ、梅干しをほぐす。
湯呑みの底で梅干しがふわり、ふわり、厚ぼったい花弁のように散りちぎれてゆっくり舞う。
そこを、待ってましたとばかり、湯呑みにくちびるを近づける。

梅干しは、ただ舌のうえにのせれば酸っぱいが、番茶といっしょに混じり合うと、酸味が深さに変わる。
番茶の渋さに寄り添うて、こっくりと風味を深める役割を果たすのだ。
これが、なんともあとを引く味わいなのです。

子どものころ、祖母の好物だった。
梅干しを湯呑みに落としたときの番茶を、祖母はふだんよりずいぶんゆっくり啜った。
そして、ひとくち啜るたび、白い湯気の立つ息を、しずかに吐いた。


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その様子をそばで見ているだけでどきどきして、なぜかおとなの味のように思われた。
むじゃきに「わたしも、それ飲みたい」とは口に出せなかったのだ。

風邪を引きそうになったとき、背筋に寒気が走ったときも、おまじないのように梅干し番茶をつくる。
自分で自分のからだの調子を思いやりながら、あれからずいぶんおとなになったのだな、と思う。

(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真とイラストはデンマン・ライブラリーより)



32-34ページ 『忙しい日でも、おなかは空く』
著者: 平松洋子
2008年9月22日 第1刷発行
発行所: 日本経済新聞出版社




上のエピソードの中で おばあちゃんが梅干しを湯呑みに落としたときの番茶を、ふだんよりずいぶんゆっくり啜った。 そして、ひとくち啜るたび、白い湯気の立つ息を、しずかに吐いたというのを読んだ時、目の前に、僕の祖母が ありありと見えてきたのですよ。



だから、デンマンさんのおばあちゃんの話をすればよいではありませんか!

ところが、このエピソードは女性が書いたものですよ。 最後に、自分で自分のからだの調子を思いやりながら、あれからずいぶんおとなになったのだな、と思うと書いてある。 この箇所を読んだ時に、小百合さんが“ばァ〜”の事を書いていたことを思い出したのですよ。

あらっ。。。 そんな事まで覚えていたのですか?

ちょっと意外だったので、僕は印象深く読んだものですよ。


仙台坂


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投稿日時: 2008/05/23 03:50 (ロンドン時間)
日本時間: 5月23日午前11時50分
バンクーバー時間: 5月22日午後7時50分


ん〜 デンマンさん達の年代は麻布をオタク系の
集まりって思うの?

そんな高いビルに囲まれている町でもなく
大使館が多くて、だから ナショナルのスーパーが
あるのだけども

仙台坂って どうして仙台なんだろうね?
知ってる? イタリア大使館あたりのすごい坂
仙台に住んでた デンマンさん知ってる?


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私が舶来グルメだなんて そんな! そんな…?
本当のグルメは飲茶は行きませんよ

ふかひれ や あわび 北京ダックを食べにいくのです。
バーガーキングなんていわず、フォアグラを分厚く
切ったのを ソテーして 食べてるんですよ。


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行田のゼリーフライが まずくて
食べられなかったとしても
きっと 時々 買いにいくでしょう。

ただ その時を 忘れないよう、思い出を買いにいくのです。
ゼリーフライが苦くて 口に合わなかったとしても
それは そうゆう物体として 体に入れるでしょう。
食べるとか 味わうとか でなくて。

朝ごはんはおいしいと思わず
ねむいのに無理に食べるというイメージで
学生の時からダメです。
たぶん 小学校の時も やっとでしたよ

ばー(おばあちゃん) が困って、パンにしてくれて
どうにか1枚たべて、絶対味噌汁は飲みません。
熱くて寝起きになんて飲めません。


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ばー は食べないと体がもたないよ。ご飯を食べると
ごくねつが出て体が ぽかぽか温まるんだよ。
と 私に朝ご飯を食べさせる その仕事は大変
だったと いま 思いますが、
そのうち 中学 高校と 絶対食べませんでした。

これは イヤな思い出でニュアンスが違いますが
食べるというのは 美味しくて食べるのと
思い出を食べる 体に取り込むのと
薬のように がまんして 朝食を胃に入れる。
いろいろ なんですね。   


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小百合より



『麻布散歩』に掲載。
(2011年3月13日)




あらっ。。。 ずいぶんと古いメールではありませんか?



「絶対味噌汁は飲みません」という小百合さんの言葉が印象的でしたよ。 小さい頃の小百合さんは、ずいぶんと ばァ〜をてこずらせたんだねぇ〜。。。

そうですわねぇ〜。。。 私も上のメールを読み返してみて、改めて祖母に大変な思いをさせたのだと思ってぇ、反省してますわァ。。。で、このことを言うために、わざわざ“梅干し番茶”を引用したのですか?

いや。。。 それだけじゃありませんよう。 小百合さんの“思い出を食べる”も僕の記憶にくっきりと残りましたよ。 当時次のように書いていましたからね。。。




こんにちは。デンマンですよう。

投稿日時: 2008/05/23 11:49 (ロンドン時間)
日本時間: 5月23日午後7時49分
バンクーバー時間: 5月23日午前3時49分
 



私が舶来グルメだなんて そんな! そんな…?

本当のグルメは飲茶は行きませんよ

ふかひれ や あわび 北京ダックを食べにいくのです。



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日本で食べる北京ダックは高いらしいよね?
バンクーバーなら一人分4ドルか5ドルですよう。
3人で食べて15ドルぐらいでしたよう。
ロブソンストリートの“漢(ハン)”が安くてうまかった。

小百合さんがバンクーバーにやって来たら、
一緒に食べに行こうね。
そう言えば、しばらく北京ダックを食べてなかった。


(ducks03.gif)

なんだか、急に北京ダックが食べたくなってきましたよう。
うしししし。。。


(drinker2.gif)



 (すぐ下のページへ続く)




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