心にしみるウンチ (PART 2 OF 3)
あたくしは、このエピソードを聞きながら、下痢の飛沫(しぶき)を浴びてしまった50歳ぐらいの上品な女性の気持ちが ありありと感じ取れて、とっても落ち込んでしまいましたわァ〜。。。
マジで。。。?
そうでござ〜ますわァ。。。 おそらく、上のエピソードを読んだ多くの女性が この上品な女性の災難に同情したと思うのでござ〜ますわァ。
確かに、この女性は何の落ち度もないのですよ。 運が悪かったのです。 僕は運が良くて進行方向に背を向けて窓際の席に座っていた。 だから、下痢の飛沫は僕の顔には かからなかった。 頬を掠(かす)めて本のページに落ちたのですよ。
この女性は この後 1日中不愉快な思いで過ごしたと思うのですわァ。
そうでしょうねぇ。。。誰だって、何も悪いことをした覚えがないのに、下痢の飛沫を浴びたらムカつきますよう。
。。。それで、このエピソードが“心にしみるウンチ”なのでござ〜ますかァ〜?
いや。。。そうではありません。 この上の記事を書いたのは、実は9月23日だったのですよ。 僕は9月12日にバンクーバー市立図書館でDVDを借りて次の映画を観た。
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■『実際のカタログページ』
『シンドラーのリスト』という1993年に作られた映画ですよ。 僕は20年ほど前に“バンクーバー国際映画祭”で初めて観たのだけれど、久しぶりにまた観てみたくなったのですよ。
どうして、また見る気になったのでござ〜ますか?
特に、これといった理由はないのです。 たまたまDVDの棚で どの映画を観ようかと探している時に、目に留まったのですよ。
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この映画は卑弥子さんも知っていると思うけれど、ナチスドイツがユダヤ人を強制収容所に押し込めて虐殺した。 そういう悲惨な状況の中で助かった人たちの話ですよ。 シンドラーというドイツ人の実業家は完全な善人でも、完全な悪人でもない。 清濁併せ呑むような悪賢い人物です。 でも、結果として1000人近いユダヤ人を助けることになった。
それで、その映画の中に“心にしみるウンチ”が出てくるのでござ〜ますかァ?
そうです。 出てくるのですよ。 ちょっと次の写真を見てください。
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この映画は白黒なのだけれど、この女の子の着ているコートだけが赤で着色されている。
どうして、この女の子のコートだけが赤く着色されているのでござ〜ますか?
この女の子のセリフは一つもない。 ただ、カメラが収容所に入れられた この女の子をしばらく追いつづける。 白黒の映画で この女の子のコートだけが赤だから、どうしても、この女の子に目が留まる。
つまり、観客の目をこの女の子に引きつけるためでござ〜ますか?
そうですよ。 そうでもしないと この女の子を見落としてしまう。 そして、最後に荷車に乗せられたこの女の子の死体が出てくるのですよ。 つまり、強制労働には子供は役立たずだから、老人と子供は最初に殺される。 その後で次のシーンが出てくる。
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子供たちに集合命令が出されてトラックの荷台に乗せられるのですよ。
ピクニックにでも出かけるのでござ〜ますか?
ピクニックに行くわけないででしょう! 収容所で虐殺すると噂がすぐに広まってその後の処置に困るから、収容所の外で一まとめに子供たちを殺すわけですよ。 とにかく、収容所の中でもユダヤ人は仕事がのろいとか、無駄話をしているという些細な理由で日常的に殺されている。
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だから、子供たちがトラックに乗せられるのを見た母親は、直感的に殺されると判るから、子供を引きとめようとトラックに駆け寄る。 それがすぐ下の写真ですよ。
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。。。んで“心にしみるウンチ”はどうなったのでござ〜ますか?
あのねぇ〜、子供たちだってぇ、これからトラックに乗せられてピクニックに行くとは誰も思わない。 ここで第六感が働くか?働かないか?が生きるか死ぬかの分かれ目なのですよ。 僕も、これまでに何度か死ぬ目に遭ったけれど、第6感が働いて窮地を逃れてきた。 子供たちの中でも第6感が働いた者は集合命令がかかっても、おいそれとはトラックに乗らずに隠れるわけですよ。
あれっ。。。 つまり、トラックに乗せられた子供は ノロマか? あるいはオツムの働きが鈍(にぶ)い者たちなのですわねぇ〜。。。
そういうことです。 だから、子供たちはトラックに乗せられる前に隠れるのですよ。
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あらっ。。。 マンホールの中に隠れるのでござ〜ますか?
とにかく、トラックに乗せられたら、あとは殺されるだけですからね。。。 生存本能ですよ。。。 子供たちは何とか隠れようとするのですよ。 それで、隠れようとする一人の少年をカメラは追うのです。
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この少年はどこに隠れるのでござ〜ますか?
この少年も生存本能で、トラックに乗せられたらヤバイ!と思ったので隠れようとする。 第6感が働いたのまでは良かったのだけれど。。。、でもねぇ〜、行動に移るのが遅かったのですよ。 隠れようとする場所には、すでに他の少年や少女が場所を占有していて、他を探せ!と言われて追い出されてしまう。 そして、いろいろと隠れる場所を探し回った末に たどりついたのが次の場所ですよ。
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あらっ。。。 これは。。。、もしかして。。、もしかして。。。、垂れ流しのおトイレ。。。?
そうですよ。 収容所のトイレは水洗じゃない。 この丸い穴をのぞけが、その下にはオシッコとウンチの溜池が見える。
あのォ〜。。。、あのォ〜。。。、この中に入ってしまうのでござ〜ますか?
そうなのですよう。
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もうクソまみれになってしまう! ところが驚いたことに、すでに、このクソ壺の中にまで先客がいるのですよ。
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上の YouTube を見ると 2分39秒後に そのクソ壺のシーンが表れます。
殺されるのを避けるために ウンチとオシッコの中に意欲的にドボンと入って隠れるのでござ〜ますかァ〜?
そうですよう。。。 殺されるよりはクソまみれでも、助かりたいという生存本能のなせる業(わざ)ですよう。 とにかく、ここまで見せ付けられると、生存本能というのはすさまじいと思いますねぇ〜。
デンマンさんも、もし同じ状況に置かれたら、クソ壺に隠れるのでござ〜ますかァ〜?
あのねぇ〜、僕も死ぬ状況、殺されるかもしれない状況に置かれたことはあるけれど、まだクソ壺に隠れたことはないのです。 僕なら、何とかしてクソ壺じゃないところを探しますよ。 (微笑)
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(すぐ下のページへ続く)