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白妙の和歌を探して

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白妙の和歌を探して

 


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(himiko22b.gif)

デンマンさん。。。 今日は格調高いタイトルにしたのでござ~♪~ますわねぇ~。。。


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たまには卑弥子さんが喜ぶよなタイトルにしようと思ったのですよ。

そうして欲しいですわァ~。。。 先日は次のようなヤ~らしいタイトルを書いて あたくしを呼び出したので、正直申し上げて 落ち込みましたわァ~。。。


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『卑弥子のえっち』

(2015年5月26日)



あのねぇ~、『卑弥子のえっち』という記事がネットで公開されたからといって、悲観することはないのですよ。



でも、あたくしがエッチな女だと思われるのは心外でござ~ますわァ~。。。

でもねぇ~、卑弥子さんはネットでは有名になりつつあるのですよう。

その証拠でもあるのでござ~ますかァ~?

ちょっと次の検索結果を見てください。


(gog50602b.png)

『現時点での検索結果』



「卑弥子さん」と入れてGOOGLEで検索すると なんと 24,500件もヒットするのですよ。 しかもトップに表示されるページは『卑弥子さんの面白い話』ですよ。


(himiko92.jpg)

『卑弥子さんの面白い話』



つまり、たくさんのネット市民の皆様が あたくしの面白いお話を読んでくださるのでござ~ますかァ?



その通りですよ。。。 だから、卑弥子さんは ますます有名になって、今年こそ素晴らしい男性が現れて、結婚にゴールインできそうですよ。

あらっ。。。 デンマンさんはマジで そう思うのでござ~ますか?

もちろんですよ。。。 だから、落ち込まないで、今日は格調高い話題に付き合ってくださいねぇ~。。。

分かりましたわ。。。 じゃあ、気分を変えて デンマンさんのお話を伺おうと思いますわァ~。。。 それにしても、どう言う訳で“白妙(しろたえ)の和歌を探して”いるのでござ~ますか?

いや。。。 僕が“白妙の和歌を探して”いるわけじゃないのですよ。

じゃあ、どなたが探しているのでござ~ますか?

ちょっと次のリストを見てください。


(wp50525c.png)

『拡大する』



これは Denman Blog の5月25日の「人気検索キーワード」のリストですよ。 赤枠で囲んだキーワードに注目してください。



あらっ。。。 「和歌 歌 奈良 白妙の~ 今日もご飯を炊く煙がたっていることだなぁ という和歌」という語句を入れて検索して Denman Blog にやって来た人がいたのですわねぇ~。。。 それで、どの記事をお読みになったのでござ~ますかァ?

だから、僕も実際に上の語句を入れてGOOGLEで検索してみましたよ。 その結果を見てください。


(gog50601a.png)

『現時点での検索結果』



赤枠で囲んである『万葉集の謎と山上憶良』を読んだのですよ。。。 念のために Denman Blog の5月25日の「人気記事リスト」も調べてみました。 ちょっと、そのリストを見てください。


(wp50525d.png)

『拡大する』



Denman Blog の記録にも『万葉集の謎と山上憶良』を読んだということが出ていますわねぇ~。。。 で、どのような歌が書いてあるのでござ~ますかァ?



次の歌なのですよ。





(kaguyama2.jpg)

春すぎて 夏来にけらし 白妙の

 衣ほすてふ 天香具山




これは万葉集の中に載せられている持統天皇の歌です。

天香具山の麓で、白妙を衣を干しているのは貴族ではあるまい。
付近の農民たちが自分たちの白妙を干している姿が目に浮かぶ。
それを小高い宮城から見て微笑んでいる持統天皇の姿というのは私には感動的でさえある。

この有名な歌には天皇が暖かい目で農民を見守っていることが見て取れる。
決して農民を虫けらのごとく扱っていない。
そして農民たちの生活がますます豊かになることを、
和歌を通じて祈りたい気持ちが初夏の息吹とともに伝わってくる。

このような農民観は、日本の古代社会を通じて共有された農民観だったのではなかろうか。
そう考えないと、日本最古の歌集である「万葉集」に、
農民兵である防人の歌があれほど取り入れられるはずはないと思うのだ。

山上憶良の『貧窮問答歌』(万葉集)にしてもそうである。
ところがこれは高校の日本史では奈良時代の農民の悲惨さを詠んだものだととらえられている。
そこから、ややもすると貴族たちは農民を虫けらの如く扱い、
それを当然視していたかのような印象を与える。
しかし、この歌の主題はそういうところにはないのである。

この時代一般の農民が、豊かなことなど普通は考えられないことであって、
それを言い出せば、貴族以外のすべての人間たちの生活の悲惨さを言わねばならなくなる。

問題の本質はそういうところにはないのであって、
貴族社会の中に生きる人々の中にも、
自分たちが支配する農民たちの生活の貧しさに
心を砕くものが居たということの方が、
重要なのではないかと思う。

その貧しさを一人の貴族がいたわりの目で見ているということが大事なのだと思う。
そしてそれは単に山上憶良だけに限られるものではなく、
上にあげた持統天皇の歌にも見られるように、
多くの貴族たちの共通した農民観だったのではないかと思うのである。

本当はそこから古代の政治家たちの農民観ひいては政治観を導き出すことが重要なのではあるまいか。
それがうまく行われずに、ただ農民の悲惨さだけを訴える史料として使われているところが何とも残念なことである。



『万葉集の謎と山上憶良』より
(2006年7月1日)




あらっ。。。 真由美ちゃんが書いたのでござ~ますか?



いや。。。 2006年当時、僕はまだ真由美ちゃんとは会ってませんからね。。。 真由美ちゃんに会ったのは去年の10月ですよ。


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『真由美ちゃん@とんでん』



真由美ちゃんではないとすると、上の和歌を紹介した女性は どなたなのでござ~ますかァ?



あのねぇ~、“章子さん”という女性なのですよ。。。 でもねぇ~、実は、akiko という文字が URL の中に出てきたので、僕は、そう思っただけで、実際に和歌を紹介した記事を読んでみると高校で日本史を教えている男の先生が書いたのですよ。 どうやら、奥さんの名前を URL に書き込んだようなのです。

でも、あたくしは思うのですけれど、「和歌 歌 奈良 白妙の~ 今日もご飯を炊く煙がたっていることだなぁ という和歌」という語句を入れて検索して Denman Blog にやって来た人物は、白妙の上の和歌を探していたのではないと思いますわ。

卑弥子さんには、他に思い当たる和歌があるのですか?

もちろんですわ。。。 確かに持統天皇が詠んだお歌には“白妙”が出てまいりますわ。。。 でも、「今日もご飯を炊く煙がたっていることだなぁ」という風景は、白妙の歌には出てまいりません。

じゃあ、卑弥子さんの考えている歌というのは どの和歌ですか?

あたくしは次のようにして検索してみましたわ。。。 その結果を見てくださいなァ~。。。


(gog50602a.png)

『現時点での検索結果』



「万葉集 今日もご飯を炊く煙がたっていることだなぁ」と入れて検索したのでござ~ますわァ。。。 すると、青枠と赤枠で囲んだ記事の中に、あたくしの お目当ての お歌が出てまいりますゥ。。。 つぎのお歌でござ~ますわ。




(kaguyama2.jpg)

大和(やまと)には 郡山(むらやま)あれど とりよろふ 

天(あま)の香具山(かぐやま) 登り立ち 

国見(くにみ)をすれば 国原(くにはら)は 

煙(けぶり)立つ立つ 海原(うなはら)は 

鷗(かまめ)立つ立つ うまし国そ 

蜻蛉島(あきづしま) 大和の国は 

巻一 (二)



大和には多くの山があるけれど

とりわけ立派な天の香具山

その頂に登って大和の国を見渡せば

土地からはご飯を炊く煙がたくさん立っているよ

池には水鳥たちがたくさん飛び交っているよ

ほんとうに美しい国だ この蜻蛉島大和の国は


(shirotae.jpg)



『万葉集入門』より




なるほど。。。なるほど。。。 この上の歌には、確かに ご飯を炊く煙がたっていることだなぁという風景が詠み込まれていますよ。



そうでしょう!? 白妙の香具山も詠み込まれていますわ。

さすがは京都の女子大学で腐女子たちに「日本文学と源氏物語」を講義している橘卑弥子・准教授ですねぇ~。。。 源氏物語の他にも。。。 万葉集にも詳しいのですねぇ~。。。 おみそれしましたァ~。。。 この記事を読んだ人のなかから、卑弥子さんの教養に惚れ惚れして、求婚する人が現れるかも知れませんよ。



(laugh16.gif)

 (すぐ下のページへ続く)



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