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乙女老い易く学成り難し(PART 1 OF 3)

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乙女老い易く学成り難し(PART 1 OF 3)


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デンマンさん。。。 “乙女老い易く学成り難し”というのは、ちょっと違うのではありませんか?



ほおォ~。。。 真由美ちゃんは、他に思い浮かぶ語句があるのですかァ~。。。

私は次のような諺を聞いたように思いますわァ。


少年老い易く学成り難し


(morita3.jpg)

少年易老學難成

一寸光陰不可輕

未覺池塘春草夢

階前梧葉已秋聲


少年老い易く学成り難し

一寸の光陰軽んずべからず

未だ覚めず池塘春草(ちとうしゅんそう)の夢

階前の梧葉(ごよう)已(すで)に秋声


 


少年よ! 若いときはうつろいやすく、

学問を成すことは難しい。

だから、僅かな時間さえも軽んじてはいけない。

池のほとりの春草が萌え出る夢も覚めぬうちに、

もう庭先の青桐の葉が秋の訪れを告げているのだから…





あれっ。。。 真由美ちゃんは意外に古典に詳しいのですねぇ~。。。



別に、古典に詳しいわけではありませんわ。。。 たまたま、バンクーバー市立図書館で『日本人に贈る聖書ものがたり』を借りて読んでいたら次のエピソードに出くわしたのです。



(bible90.jpg)

ヤハウェの使い(天使)二人がソドム(Sodom)にあるロトの家へ訪れ、ロトは使いたちをもてなした。

やがてソドムの男たちがロトの家を囲み、使いたちとセックスをするから使いたちを出すよう騒いだ。

ロトは二人の使いたちを守るべく、かわりに自分の二人の処女の娘達を差し出そうとした。

使いたちは、ヤハウェの使いとして町を滅ぼしに来たことをロトに明かし、狼狽するロトに妻と娘とともに逃げるよう促し、町外れへ連れ出した。

ロトがツォアル(ヘブライ語: צוער‎ 英語: Zoara)という町に避難すると、ヤハウェはソドムとゴモラを滅ぼした。

ロトの妻)は禁を犯して後ろを振り向き、塩の柱に変えられた。

ヤハウェはアブラハムに配慮して、ロトを救い出した。




真由美ちゃんは聖書の物語に関心があるのですか?



特に関心があるわけではないのですけれど、デンマンさんと教会のスープキッチンへ行って何度か無料の食事をいただきながら、キリスト教の善意の精神について考えさせられたのですわ。


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それで、『日本人に贈る聖書ものがたり』を読む気になったのですか?



そういうわけですわ。。。

でも、それがどう言う訳で“少年老い易く学成り難し”と関係あるのォ~?

上の話で、ソドムの男たちがロトの家を囲み、使いたちとセックスをするから使いたちを出すように騒いだのですけれど、“使いたち”というのは男性なのですわ。

なるほどォ~。。。 つまり、ソドムの男たちは、その男の使いたちとセックスしたいと言った訳ですねぇ~。。。

そうですわ。。。 当然、私は不思議に思ったのですけれど、英語に“sodomy”という単語がありますよねぇ~。

あります。。。 ありますよ。。。 “不自然な性行為”とか“男色”を意味するのです。

この“sodomy”という単語の意味は、上の聖書の話から“男色”を意味するようになったと。。。

そうらしいのですよ。。。 でも、それが どう言う訳で“少年老い易く学成り難し”と関係あるのですか?

ちょっと興味があったので“男色”を調べていたら、次のような“少年老い易く学成り難し”のエピソードに出くわしたのですわ。



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しかし、朱熹の詩文集にこの作品(少年易老學難成の漢詩)は見当たらない。

そのことはかなり以前から問題になっていたが、
平成年代に入ってから、近世以前のいくつかの詩文集に、
ほぼ同じ内容の詩が、異なる題と作者名を伴って
収録されていることが指摘されるようになった。

まず、柳瀬喜代志によって、近世初期に禅僧の滑稽詩を集めた『滑稽詩文』(『続群書類従』所収)に、
「寄小人」という題で、この詩が収録されていることが指摘された。
作者名は記されていない。

転句が「未覺池塘芳草夢」となっている点が、「偶成」と異なっている。

柳瀬の説によると、題の「小人」は「年若い僧」を意味し、
起句の「少年」は「寺院にあずけられた俗人の子弟、
あるいは幼少にして出家し僧を目指している男児」であると共に、
僧侶の性愛の対象である稚児の意をも含んでいる。

それ故この詩は、年若い僧に対して
「君の稚児さんは老け易いが、君の学業成就は難しい」、
だから男色と学問とに その若い時を惜しんで過ごしなさいと勧める詩意を成す滑稽詩だという。



出典: 「少年老いやすく学なりがたし」
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』




あれっ。。。 真由美ちゃんは意外に妙な事に興味があるのですねぇ~。。。 うへへへへへへ。。。



いいえ。。。 私は別に、妙な事に関心があるのではないのですわァ。。。 うふふふふふふ。。。 たまたま聖書の話から気になって調べてみただけのことです。。。 でも、デンマンさんこそ、どう言う訳で“乙女老い易く学成り難し”というように変えてしまったのですか?

真由美ちゃんがバンクーバー・コミュニティ・カレッジ(Vancouver Community College)で本格的にパン職人・お菓子職人の勉強をするために入学したと聞いたからですよ。。。 


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つまり、真由美ちゃんのための餞(はなむけ)の言葉のつもりです。 うししししし。。。



そうだったのですかァ~。。。

それにしても、どう言う訳で、真由美ちゃんは入学を決心したのですか?

デンマンさんも ご存知のように、わたしはカナダ移住を決心して仕事を探したのですけれど、就労ビザを持ってないと、なかなか雇ってもらえなかったのですわ。。。 それで、仕方なくボランティアでカーネギー・センターのキッチンで仕事をするようになったのです。。。


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うん、うん、うん。。。 それは聞いていました。



私は、ほぼ毎日のように仕事に励んでいたのですけれど、ある日、女性マネージャーが私をオフィスに招いて意外な話をしてくれたのです。

その意外な話とは。。。?

私が就労ヴィザを取得してバンクーバーでパン職人・お菓子職人として働けるように、まずバンクーバー・コミュニティ・カレッジで職人になる勉強をしてみたらどうかと言ってくれたのです。

ほおォ~。。。 それはいい話ではありませんかァ!

でも、「私には経済的な余裕がありません」と言ったら、奨学金がもらえるように推薦してあげるから、私さえその気ならば手続きを始めるけれど、どうですか?。。。 と言うのでした。

ほおォ~。。。 それはラッキーな話だねぇ~。。。 それで、現在 奨学金をもらいながら、バンクーバー・コミュニティ・カレッジ(Vancouver Community College)で本格的にパン職人・お菓子職人の勉強をしているわけなんだァ~。。。

そうです。。。

でもねぇ~。。。 僕は、たぶん、そういう事があるのではないかと思っていましたよ。

デンマンさんは、どうしてそう思ったのですか?

以前、真由美ちゃんは僕に次のようなメールを書いたことがあったのです。


 (すぐ下のページへ続く)



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