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肌から立ち上る香り(PART 1)

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肌から立ち上る香り(PART 1)
 
 







Subj:小百合さん、おはよう!

バンクーバーは

紅葉がきれいですよ。

きゃはははは。。。



From: denman@infoseek.jp
To: sayuri@hotmail.com
Cc: barclay1720@aol.com
Date:Wed., Nov 02, 2011 10:25 am.
日本時間:11月3日 午後2時25分


小百合さん、元気ですか?
バンクーバーは紅葉がきれいですよ。
でも、真っ赤に染まったメープルの葉はダウンタウンの街路樹の中にはほとんどありません。
今朝もバークレー・ストリートを歩いてバンクーバー中央図書館にやって来ましたが歩道はまるで黄色い絨毯を敷き詰めたように厚く落ち葉が降り積もっていましたよ。



歩くたびにサクサクと乾いた音が立ち上がって耳をくすぐります。
気温は5度。
これからまだまだ寒くなるから5度はそれほど寒くは感じられない。



10月25日には館林のつつじヶ丘公園で“十月桜”が咲いているのを見たばっかりだから黄色い絨毯の上を歩いていると別世界にやって来たのだということを実感します。
実家に居る時には応接間でテレビを見ているのが日課のようになっていました。
それにしても民放では、どうしてあれ程おバカ番組が多いのか!といつも呆れさせられました。
コマーシャルが煩わしいので、ついついNHKを見ることになります。
NHKの番組のすべてが素晴らしいとは言わないけれど、民放と比べると受信料金を取っているだけのことがあって良い番組を作っていますね。

バンクーバーのマンションにはテレビがないから図書館から借りてきた本を読むのが日課ですよ。
ブログの記事を書き続けて一息入れる時にはDVDを借りてきて映画を見ます。
今日は1993年度のアカデミー賞をもらった Al Pacino主演の“Scent Of A Woman”を観ました。



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主人公は手榴弾の事故で盲目になってしまった50代の退役中佐で、この男は頑固で激しい気性の持ち主なのですよ。



感謝祭の連休に同じ敷地に住んでいる姪夫婦が親子水入らずで旅行に出かけてしまう。
おじいさんの主人公だけが家に残される。
その主人公の週末だけのお相手に進学高校生のリチャードが“盲導犬”の代わりにアルバイトで雇われるのです。

どうして“Scent Of A Woman”というタイトルなのか?
それは退役中佐とリチャードがニューヨークの一流ホテルで夕食を取ろうとしていると、ちょうど後ろの席に黒いイヴニングドレスを着た20代の女性が一人で座っているのです。
彼女はボーイフレンドを待っているのだけれど、その時盲目の男は女性の肌から匂い立つ浴用石鹸の香りを嗅ぎ取る。
その石鹸のブランド名まで言い当てる。



“おい、リチャード。 どんな女なの?”
“若くてきれいな女性ですよ。 一人だけでテーブルに座っています。”
“そのテーブルまで俺を連れてってくれよ。”
“マジっすかァ〜?”

そう言う訳で退役中佐は20代の女性に話しかけるのですよ。
黒いイヴニングドレスを着た、明らかに良家に生まれ育ったという雰囲気を漂わせている女性です。
彼女はエチケットも良識も持っているから無碍(むげ)に50代のスケベオヤジを拒絶しない。
退役中佐も外見上は上等のスーツを着ている。
しかも場所はニューヨークの一流ホテルのダイニングホール。



生のバンドがタンゴを演奏している。
タキシードを着た男とイヴニングドレスを着た女性がダンスフロアの周りのテーブルに座ってディナーを楽しんでいる。
踊っている人は誰も居ない。

女性はイヴニングドレスを着る前に入浴した。
その時に使った浴用石鹸のブランド名を言い当てられて女性は感銘を受けたように退役軍人を見つめる。
女性の扱いにはめっぽう慣れている退役中佐は“タンゴを一緒に踊っていただけますか?”と申しでる。

相手は盲目の50代の男です。
女性は一瞬あっけに取られているけれど、女性の扱いになれている退役中佐の口調に乗せられるようにタンゴのお相手になるのでした。
もちろん、このような設定が現実に起こる訳がない。
確立は0.001%もないかもしれない。
でも、そこは映画ですよ。

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生バンドの演奏で一組だけがダンスフロアでタンゴを踊るのです。
決して上手ではないけれど、それでも盲目の50代の男のタンゴとしては素晴らしい。
踊り終わると周りの紳士淑女から拍手が沸き起こる。

まず間違いなく、この場面から“Scent Of A Woman”というタイトルが取られたはずです。
確かに印象に残るシーンでした。

そのシーンにかぶさるように小百合さんが思い浮かんできたのですよ。
きゃはははは。。。
10月25日小百合さんとつつじヶ丘公園、それから茂林寺へ行きました。





そして Mister Donut へ行って通りに面した青空の下のテーブルに座ってダベリました。
カフェオレを飲みながら食べたフレンチクルーラーは館林の思い出の味になりましたよ。

「デンマンさん、大長寺ではHよりも感じるハグができるけれど
館林の駅前ではできませんよね。うふふふふ。。。」

それまで僕はハグするのを控えようと思っていたのだけれど、
反射的に小百合さんをハグしたのでした。
駅前にはたくさんの人が居ました。
小百合さんは斜(はす)に構えて困ったような表情を浮かべていましたが僕がベアハグすると諦めたように大人しくじっとしていましたよね。



熟女の表情に浮かんだ乙女の恥じらいを見たような気がしました。
きゃはははは。。。

今度小百合さんがバンクーバーにやって来た時には、バンクーバーホテルのボール・ルームでタンゴでも踊りましょうね。
楽しみにしています。
じゃあね。






デンマンさん...“Scent Of A Woman”は日本語ではなんと言うタイトルなのですか?



「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」となっていますよ。 小百合さんは観ましたか?

そのような映画があるのを知りませんでしたわ。

最近、小百合さんは映画を観ないのですか?

なにかと忙しくて時間がありませんわ。

あのねぇ〜、ときには時間を作って映画をのんびりと楽しんでくださいよ。

そうしたいのは山々なのですけれど。。。、なかなかそのような時間が持てないのですわ。

だから、無理しても作り出すのですよ。

いろいろと忙しくってぇ。。。、子供の事で振り回されてしまうのですわ。

じゃあ。。。僕が日本に帰省している時には、かなり無理して時間を作ってくれたのですね。

そうですわ。。。少しは私の苦労を感じとってくださいな。

分かりますよ。。。でも、その調子で映画を観る時間を作れるでしょう?

だけど家に居ると、なかなか落ち着いて映画を観ている気分になれないのですわ。

そういう時には図書館に行けばいいでしょう!

図書館のパソコンにはDVDプレーヤーが付いてないのですわ。

そう言えば行田市立図書館のパソコンにもDVDプレーヤーが付いてませんでしたよね。

バンクーバーンの市立図書館のパソコンには付いているのですか?

バンクーバーの中央図書館だけでも300台以上あるけれど、すべてのパソコンにDVD/CDドライブが付いてますよ。 僕が“Scent Of A Woman”を観たのも Joe Fortes Library(デンマン通り分館)でしたよ。

行田市の図書館は、あんなに立派な建物なのにパソコンは2台しかなくてDVD/CDドライブも付いてませんでしたわね。



図書館のある教育文化センター



小百合さんはよく覚えていますね。



だってぇ〜、デンマンさんとご一緒に行田市立図書館へ行って何か調べようとするとパソコンに児童向けのフィルターが付いていて画像検索しても全く画面が表示されませんでしたわ。

そうでしたよ。 僕のブログはすべて成人向け扱いにされており、画面に表示されなかったのですよ。 ムカついたから司書の人に理由を尋ねたのだけれど納得できる説明が変えてこない。 「責任者を呼んできましょうか?」と言ってくれたけれど、僕が噛み付くのを見ると小百合さんがいやな思いをするといけないので僕は責任者に苦情を言うのを止めたのですよ。 あれでは情報検索もできないし自分のブログも見ることができない。 市民のためになってないのですよ。

バンクーバーの図書館にはフィルターをかけたパソコンはないのですか?

これまでに50台ぐらいのパソコンを使っているけれど、児童用にフィルターがかけられたパソコンは僕の知る限り Joe Fortes Library にある12台中の1台だけですよ。 

ところで映画のあらすじは、どのようなものですの?

めんどうだからウィキペディアのあらすじを貼り出しますよ。 読んでみてください。


Scent Of A Woman

セント・オブ・ウーマン/夢の香り



人生に悲観し、ふて腐れた孤独な盲目の退役軍人が、自身もトラブルを抱え、人生の選択を迫られている心優しい青年と数日間の交流することで、自分の人生を見つめ直し新たな希望を見出すまでを描いたヒューマンドラマ。

アル・パチーノのまったく瞳を動かさない壮絶な演技と、タンゴ・プロジェクトによる「ポル・ウナ・カベサ」をバックにした、ガブリエル・アンウォーとのタンゴ・ダンスシーンが印象的。
のちにアカデミー主演男優賞を受賞することになるフィリップ・シーモア・ホフマンが、主人公と別の道を選択する級友を演じている。

本作はイタリアの作家ジョヴァンニ・アルピーノの小説 Il buio e il miele (『闇と蜂蜜』)を元にボー・ゴールドマンが自身の経験を加味して脚色した。
同原作の映画化としては先にアメリカ映画 の『女の香り』と、1974年のイタリア映画『女の香り』がある。

あらすじ

アメリカはボストンの全寮制名門高校に奨学金で入学した苦学生チャーリーは、裕福な家庭の子息ばかりの級友たちとの齟齬を感じつつも無難に学校生活を過ごしていた。
感謝祭の週末、故郷オレゴンへ帰るための旅費を稼ぐためチャーリーはアルバイトに出ることになっていた。
そのアルバイトとは、姪家族の休暇旅行の同伴を拒否する盲目の退役軍人フランク・スレード中佐の世話をすること。
とてつもなく気難しく、周囲の誰をも拒絶し、一人離れで生活する毒舌家でエキセントリックな中佐にチャーリーは困惑するが、報酬の割の良さと中佐の姪のカレン、中佐の人の良さを理解している数少ない身内でもある彼女の人情的な懇願もあり、引き受けることにする。

感謝祭の前日のこと、チャーリーは同級生のハヴマイヤーたちによる校長の愛車ジャガーに対する悪質な悪戯の準備を目撃し、校長から犯人たちの名前を明かすなら超一流大学(ハーバード)への推薦、断れば退学の二者択一を迫られ、感謝祭休暇後の回答を要求される。
チャーリーは同級生を売りハーバードへ進学するか、黙秘して退学するかで苦悩しながら休暇に入ることになった。

中佐はそんなチャーリーをニューヨークに強引に連れ出し、ウォルドルフ・アストリアホテルに泊まり、“計画”の手助けをしろ、という。
ニューヨークでの、女好きであることを隠そうともしない振る舞いの中佐の豪遊に付き合わされるはめになったチャーリーは、共に過ごすうちに中佐の人間的な魅力と孤独を知り、徐々に信頼と友情を育んでいく。
旅行の終りが迫ったころ、中佐は絶望に突き動かされた計画を実行しようとするが、チャーリーは必死の想いで中佐をひき止め、ふたりは心通わせた実感を胸に帰途に付くことができた。

休暇開けのチャーリーには、校長の諮問による公開懲戒委員会の試練が待っていた。
チャーリーは校長の追求によって、懲戒委員会で窮地に陥るが、そこに中佐が現れ、チャーリーを弁護し、救うのだった。
満場の拍手の中、中佐はチャーリーを引き連れ会場を後にする。
そのとき後を追ってきた政治学の女性教授クリスティーン・ダウンズに対し、洒脱な返しをする中佐とそれに乗るチャールズのふたりは、新たな日常へと歩み出すのだった。



出典: セント・オブ・ウーマン/夢の香り
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』




あらっ。。。面白そうですわね。 私もDVDを借りて観てみますわ。



アル・パチーノの演技が見事でしたよ。 チャーリー役のクリス・オドネルもうまい役者だと思いました。

。。。で、今度私がバンクーバーへ行ったらバンクーバーホテルのボール・ルームでデンマンさんは私とタンゴを踊ってくださるのですか?

そうですよ。 うへへへへへ。。。







でも私はタンゴを踊れませんわ。



僕が教えますよ。

あらっ。。。デンマンさんはタンゴをマジで踊れるのですか?

一応タンゴ、ルンバ、マンボ、ジルバ、チャチャチャ、ブルース、。。。などをムキになって大学時代にならったのですよ。 これでも学生時代には数え切れないほどダンスパーティーを冷やかしに行ったものです。 うししししし。。。

マジで。。。?

だから、その成果を今度小百合さんがバンクーバーにやって来たら見せますからね。。。

でも、なんだか恥ずかしいですわ。 失敗しそうで。。。

あのねぇ〜、映画の中で主人公とタンゴを踊ったドナも「失敗しそうでちょっと怖いのですわ。。。」と言うのですよ。 

<iframe width="500" height="350" src="http://www.youtube.com/embed/D2y3UOZ5MM4" frameborder="0" allowfullscreen></iframe>



ドナは、ほとんどタンゴを知らなかった。 でもねぇ、タンゴもルンバもジルバも男のリードしだいで女性があまり踊れなくても、なんとか様になるものなのですよ。 数え切れないほどダンスパーティーをこなした僕が経験から言うのだから小百合さんも信じてね。。。



デンマンさんはマジで社交ダンスにハマッてぇダンスパーティーを渡り歩いたのですか?

うへへへへへ。。。半分冗談ですよ。 でもねぇ〜、小百合さんとタンゴを踊る程度の経験はありますからね。 それにバンクーバーならば有名なダンスバンドがある。 バンクーバーに10年以上住んでいて Dal Richards Orchestra を知らないと“モグリ”だと言われかねない。 それ程 Dal Richards は音楽界では有名ですよ。



<iframe width="420" height="315" src="http://www.youtube.com/embed/m0EDTZFuup0" frameborder="0" allowfullscreen></iframe>



とにかく素晴らしいバンドですよ。 この上のビデオクリップを見ただけでも素晴らしさが分かります。



このバンドがバンクーバーホテルのボール・ルームで演奏するのですか?

そうです。 毎年クリスマスイブには必ずクリスマス・ダンスをやりますよ。

でも、クリスマスにバンクーバーに行くのは無理ですわ。

それは残念だなあああァ〜。。。仕方ないから夢で小百合さんとタンゴを踊りますよ。 なんと言っても映画のタイトルが「夢の香り」ですからねぇ〜。。。うししししし。。。

 (すぐ下のページへ続く)




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