南京事件と反知性主義 (PART 1)

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あなたは「南京事件」は中国の
捏造だと言うのですか?

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ケイトー。。。、今日はずいぶんと古い事件を持ち出してきたのねぇ~。。。

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シルヴィーは「南京事件」ってぇ知ってるのォ~。。。?
もちろん知ってるわよう。。。 あの東京裁判で世界に衝撃を与えた事件じゃないのォ~!
ところがねぇ~、日本では「南京事件」は中国がプロパガンダのために捏造した事件だと信じ込んでいる人たちが居るんだよ。。。
マジで。。。?
たとえば、あの事件があった上海事変とそれに続く南京城の戦いに参加したという一部の将兵たちまでが「南京虐殺」というのはなかったと否定している。。。
マジで。。。?
ちょっと次のYouTubeを観てください。。。

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参戦勇士九人が語る「南京事件」の真実
南京虐殺は捏造だった
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YouTube のクリップを見るには
次のリンクをクリックしてください。
■『Denman Blogで
YouTube クリップを見る』

ちょっと信じられないわねぇ~。。。 この証言をした元将兵たちは気は確かなのかしらァ~?

証言している元将兵たちは若い人でも80歳、たいてい90歳以上ですよ。。。 だから、過去の心の傷が精神を切り刻んで、今回は願望の発言をしているのかもねぇ~。。。 僕には、この人たちの精神状態がよく理解できませんよ。。。
ケイトーは「南京事件」があったことを事実として信じているわけぇ~?
もちろんですよ。。。 僕は、個人的にその虐殺を目にしたという元下士官から、実際に話を聞いてますからねぇ~。。。 その人は嘘やデマカセを言うようなタイプの人間ではありません。。。 それに、次のYouTubeの映像を見たら「南京事件」があったと信じないわけにはゆきませんよ。

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南京大虐殺の証拠
当時の記録映像と
生存者の確実な証言 (ひどい映像)
<iframe width="500" height="350" src="https://www.youtube.com/embed/uyVeMusrS-k" frameborder="0" allowfullscreen></iframe>

この映像を見ると、被害者の傷がひどすぎて、とても捏造できるような映像じゃないです。。。 その当時は コンピューター・グラフィクス(CG)なんてないからねぇ~。。。、被害者のひどい傷などをコラージュしてデッチあげることなど無理です。。。

それにしても、旧日本帝国の兵隊たちは ずいぶんと酷(ひど)い事をしたものねぇ~。。。
僕は、たまたまバンクーバー市立図書館で借りていた本を読んでいたら次の箇所に出くわしたのですよ。。。

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そもそも日本政府はどんな立場をとっているのか?
外務省のホームページを見ればこう記されていた。
1. 日本政府としては、日本軍の南京入城(1937年)後、非戦闘員の殺害や略奪行為等があったことは否定できないと考えます。
2. しかしながら、被害者の具体的な人数については諸説あり、政府としてどれが正しい数かを認定することは困難であると考えています。
3. 日本は、過去の一時期、植民地支配と侵略により、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えたことを率直に認識し、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを常に心に刻みつつ、戦争を二度と繰り返さず、平和国家としての道を歩んで行く決意です。
非戦闘員の殺害や略奪までを認め、詫びていた。
(20-21ページ)
私は戦後生まれで戦争とは無縁である。
そんなものを背負わせないでもらいたい……。
それはそのまま安倍総理の「70年談話」と同じだ。
「あの戦争には何ら関わりのない、わたしたちの子や孫、そしてその先の世代の子供たちに、謝罪を続ける宿命を負わせてはなりません」
そうなのか?
それで終えてしまっていいのか?
兵を戦地に送り込むのは国家であろう。
しかし戦い、傷つき、家族を失い、苦しむのは、結局は個々の人間だ。
国家がその苦しみを救えるはずもない。
ならば宿命を背負うか、謝罪するか、最後に決めざるを得ないのは、私達個々ではないか。
それぞれが歴史に学び、事実を知り、憂い、死者に黙祷せずしてどうするのか。
それこそが「国を守る」ということではないのか。
だが、……
戦後70年。
外務省のサイトが更新された日、消し去られた文言とはいったい何だったのか……。
日本は、過去の一時期、植民地支配と侵略により、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えたことを率直に認識し、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを常に心に刻みつつ、戦争を二度と繰り返さず、平和国家としての道を歩んで行く決意です。
「植民地支配」、「侵略」。
そして、不戦や平和国家への決算などそのすべてが消滅していたのである。
(269-271ページ)
(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真はデンマン・ライブラリーより)
『「南京事件」を調査せよ』
著者: 清水潔
2016年8月25日 第1刷発行
発行所: 株式会社 文藝春秋

安倍総理は明らかにアメリカの意向に沿って 将来戦争が起こることを見通しているような態勢を日本で整えているようです。。。

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マジで。。。?

実は、その事を示すような貴重なYouTubeのクリップがあるのですよ。。。 観てください。。。

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大日本帝国オタクの逆切れ恫喝会見
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当時の安倍政権の菅官房長官が上のクリップの中で“逆切れ恫喝会見”を行っているのですよ。。。 それに対して文芸評論家の斉藤美奈子さんが次のように書いている。
逆切れ恫喝会見
東京新聞 本音のコラム

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文芸評論家 斉藤美奈子
平成27(2015)年10月14日
世界記憶遺産に「南京大虐殺」の関係資料が登録された件。
外務省報道官は「極めて遺憾」との談話を出し、菅官房長官はユネスコへの拠出金停止もありと示唆した。
菅官房長官は平成27年10月2日にも「日中間の過去の一時期における負の遺産をいたずらに強調しようとする」と不満を述べたが、なぜ中国は「負の遺産をいたずらに強調」するのか。
安倍政権の歴史認識に疑いを持っているからにほかあるまい。
南京大虐殺の死者については20万人説(東京裁判)、30万人説(中国政府)などがあり、最近は4万人説が有力らしい。
が、たとえ4万人でも日本軍が南京攻略に際し、非戦闘員を含む万単位の人を殺戮したのは歴史的な事実である。
死者数を是正したければ、歴史を謙虚に受け止め、反省を示すのが先。
「気に入らないから金は出さない」では恫喝でしょ。
虐殺自体を隠蔽する思惑が見える安倍政権。
自民党が推薦する育鵬社の中学歴史教科書でも南京事件の記述は曖昧だし、馳新文部科学大臣もそんな歴史観の支持者だし。
原爆ドームやアウシュビッツの世界遺産登録に反発し、アメリカやドイツが「金は出さん」と表明したらどう思う?
相手は牽制球を投げて日本の出方を見ているのだ。
認識を(または政権を)変えない限り、日中関係は泥沼化するばかり。
同じようなことが続くだろう。
(赤字はデンマンが強調!)

確かに、そうよねぇ~。。。 原爆ドームやアウシュビッツの世界遺産登録に反発し、アメリカやドイツが「金は出さん」とは言わないでしょうねぇ~。。。

だいたい「南京虐殺」は無かったと言うのは「ホロコースト」が無かったと言うようなものですよ。。。 驚いたことに、世の中には、アウシュビッツに代表されるホロコーストは捏造だと言った人もいた。
たとえば。。。?
例えば、デイヴィッド・アーヴィング(David Irving)ですよ。。。 ロンドン大学インペリアル・カレッジを中退、1963年に『ドレスデンの破壊』を発表し、ヨーロッパでは大ヒットとなった。 1977年に『ヒトラーの戦争』を発表、その中でアドルフ・ヒトラーがホロコーストに対して消極的だったと主張、物議を醸した。。。 やがて米国の研究者デボラ・E・リップシュタットから「ホロコースト否定論のもっとも危険な語り手の一人」と批判され、彼女を訴えたが2004年4月に敗訴した。 逆に約300万ドル(約3億円以上)の訴訟費用の支払いを命じられ、破産状態にある。
このアーヴィングさんはマジでホロコーストは捏造だったと言ったの?
そうです。。。 2005年11月11日、ホロコーストを否定する発言が禁止されているオーストリアで逮捕され、2006年2月20日に3年間の服役という判決を受けたのですよ。。。 この人物の話しは映画にもなった。

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■『拡大する』
■『実際のページ』
<iframe width="500" height="350" src="https://www.youtube.com/embed/Gfyw7Uz8_2A" frameborder="0" allowfullscreen></iframe>

あらっ。。。 ケイトーもこの映画をバンクーバー市立図書館でDVDを借りて観て 7月24日にコメントを書き込んだわけねぇ~。。。

そうです。。。 だいたい僕に言わせてもらえば「南京事件」が無かったと言うのは、犯罪でないならば反知性主義に凝り固まった妄言ですよ。。。
反知性主義

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佐藤:
私の理解では、反知性主義とは、
実証性や客観性を軽視もしくは無視して、
自分が欲するように世界を理解する態度のことです。
その上で、政治エリートに反知性主義がいるのは危険だ、
という文脈でこそ、この問題を論じるべきなのです。
最近、ICU副学長の森本あんりさんが『反知性主義』(新潮選書)という
本を書いて話題になっています。
「反知性主義こそ民主主義的だ」という、この本の主張は、
あくまでアメリカ初期のプロテスタントに限定された話です。
ピリグリム・ファーザーズがアメリカに上陸すると、
まず大学に神学部をつくり、そこを拠点に自分たちの共同体をつくろうとしました。
彼らは、細かい神学的知識を持った一部のエリートでした。
彼らに反発して出てきたのが森本さんが扱っているアメリカにおける反知性主義です。
要するに、エリートによる知の独占に対する反発なのです。
これは、アメリカにおいては、特定の時代において、
一定の意味があったにすぎません。
しかし、そこからストレートに、「反知性主義はいいものなのだ。
今こそ反知性主義の復権が必要だ」などとは、とても言えません。
現在の反知性主義は、すぐに「学問などどうでもいい。
実証性もどうでもいい」という方向に向かっています。
この点を自覚しないと、森本さんのような議論は、
いまの日本の反知性主義者をサポートすることになる。
「これが民主主義の要だ」というお墨付きまで与えてしまう。
池上:
狭義の「アメリカ的反知性主義」ではなく、
「国際的スタンダードの反知性主義」というのは、
つまり、安部首相や橋下大阪市長のことですね。
佐藤:
そうです。
あるいはサルコジなど、ああいう人たちを指す言葉です。
要するに、実証性、客観性を軽視もしくは無視して、
自分たちの欲するように世界を理解する態度です。
いまの日本の政治的文脈で、こういう態度を民主主義的として
肯定するのは、極めて危険で、有害でしかありません。
池上:
まったく同感です。
実証性、客観性を無視して、自分の世界に
閉じこもってしまえば、かえって自分を見失うだけだからです。
(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真はデンマン・ライブラリーより)
232-234 ページ 『大世界史』
著者:池上彰・佐藤優
2015年10月25日 第2刷発行
発行所: 株式会社 文藝春秋

「南京事件」が無かったと言う人は要するに、実証性、客観性を軽視もしくは無視して、自分たちの欲するように世界を理解しようとしているのですよ。

具体的には。。。?
あのねぇ~、次の映画は、反知性主義に凝り固まった人物が作った映画です。。。

(nankin16.jpg)
「南京の真実」第一部
「七人の『死刑囚』」特別編集版
<iframe width="500" height="350" src="https://www.youtube.com/embed/Q2PJg2aLMeE" frameborder="0" allowfullscreen></iframe>

「南京主義」が無かったということを別にすれば、とても素晴らしい映画なのですよ。。。 でもねぇ~、この映画を作った水島総さんは、知ってか知らずか「南京事件の証拠となるフィルムが無い」と主張している!

でも、これまでの上のYouTubeのクリップを観れば、「南京事件の証拠となるフィルム」はたくさんあるじゃない!
そうです。。。 水島総さんは知らなかったのか、故意に無視しているとしか言えない! だいたい、1970年代には「南京事件」があったことは当然の事として日本人の多くが認めていたことなのですよ。。。 それは、次の新聞記事を読んでも充分に理解できる。。。
南京大虐殺の悲劇
日本軍はまず、撤退が間に合わなかった中国軍部隊を武装解除したあと、長江(揚子江)岸に整列させ、これに機銃掃射を浴びせて皆殺しにした。
虐殺の対象は軍隊だけではなく一般の婦女子にも及んだ。
金陵女子大学構内に設置された国際難民委員会の婦女収容所にいた7000人の婦人が、大型トラックで運び出され、暴行のあと、殺害された。
日本軍将校二人が、百人斬りを競い合ったというニュースが、日本の新聞に大きく報道された。

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虐殺の手段もますます残酷になった。
下半身を地中に埋め、軍用犬に襲いかからせる“犬食の刑”、鉄カギで舌を貫いて全身をつるしあげる“鯉釣り”、鉄製のベットに縛りつけ、ベットごと炭火の中に放り込む“ブタの丸焼き”など、考えられる限りの残忍な殺人方法が実行された。
こうした戦闘員・非戦闘員、老若男女を問わない大量虐殺は2ヵ月に及んだ。
犠牲者は30万人とも40万人とも言われ、いまだにその実数がつかみえないほどである。 (略)
南京にする外国人たちで組織された南京救済のための国際委員会は、日本軍第六師団長・谷寿夫にたいし、放火、略奪、暴行、殺人など計113件の具体的事例を指摘して、前後12回にわたって厳重な抗議を提出したが、谷寿夫は一顧だにしないばかりか、逆に、血塗られた南京の状況を映画やフィルムに収め、日本軍の“戦果”としてほめたたえたのである。
サンケイ新聞 「蒋介石秘録」 497回目
「南京大虐殺」 1976年6月23日版
(赤字はデンマンが強調!)

上の新聞記事は僕も読みました。。。 当時は、「南京事件」は無かったということを 僕の知る限り、テレビや新聞で言う人は居なかった。。。 ところで、上の「百人斬り競争」として報道されたのは、中島今朝吾第16師団第9連隊所属の野田毅陸軍少尉と向井敏明陸軍少尉です。。。 この二人と、第6師団長の谷寿夫中将は 戦後、中国でBC級戦犯として裁判にかけられ死刑判決が下った。。。 この3人は1947年(昭和22年)4月に銃殺刑により亡くなってます。

つまり、「南京事件」という歴史的事実に目を背(そむ)けず、これからはどんな事があっても戦争はしないということねぇ~。。。
そうです。。。そうですよ。。。 でもねぇ~、今の安倍政権は反知性主義的で、歴史修正主義的で、「南京事件」に目を背けようとしている傾向がある。。。 たとえ、中国や北朝鮮が軍備増強しようとも、日本は断固として戦争を放棄しなければならないのですよ! それが原爆を受けた 世界でただ一つ国の国民がとるべき平和一筋の道です!
でも。。。、でも。。。、北朝鮮のあのクレージーな金正恩が大陸弾道弾に原爆を乗せて日本にぶち込んだらどうするのォ~?
それでも日本は戦争を放棄すべきです。。。
でも、それだと、日本に居る日本人が死滅してしまうじゃない!?
だいじょうぶです。。。 海外に50万人以上の日本人が居ますから。。。 日本民族が地球上から全滅することにはありません!
ケイトーはバンクーバーに住んでいるから、そのようなノー天気な事を言ってられるのよ! 現在に日本に住んでいる日本人にしてみれば、いつ核爆弾を搭載したロケットが飛んでくるかもしれない恐怖に戦(おのの)いているのだわァ~!
それでも、世界唯一の被爆国として日本は戦争を放棄すべきです! ちゃんと日本国憲法にも書いてあるのだから。。。 それに、広島平和記念公園の石碑には、「二度と過ちは繰返しませぬから」と刻まれている!

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例え どんな事があっても日本は戦争をしないというのが、戦争で亡くなった多くの人たちに対する日本人の責任です。。。 地下で安らかに眠っている被害者たちは2度と戦争を見たくないのです!

でも。。。、でも。。。、日本に住んでいる日本人が全滅してしまうかも。。。
でもねぇ~、たとえ日本に住んでいる日本人が全滅しても 200年後、300年後には、日本人は戦争を放棄して絶対に戦争で問題を解決しなかった素晴らしい国民だとして歴史に残るのですよ! 素晴らしいことです! いずれ国は無くなり地球は一つの運命共同体になるのだから。。。

(foolx.gif)
(すぐ下のページへ続く)