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拝啓、乱歩先生 (PART 2)

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拝啓、乱歩先生 (PART 2)


今一つの世界



ここにもし、それらのものとは全く違った、また目新しい、「今一つの世界」があって、魔法使いの呪文か何かで、パッと、それがわれわれの目の前に現れたなら、そして、たとえば竜宮へ行った浦島太郎のように、その世界で生活することができたなら、われわれはまあどんなに楽しく生甲斐のあることでしょう。

でも、われわれは浦島太郎にはなれっこない。そんな「今一つの世界」なんてあるはずもなく、そこへ住むなんて思いもよらぬことだ。われわれはやっぱり、このきまりきった、面白くもない日常茶飯事を繰り返して行くほかに生き方はないのだ、とおっしゃるのですか。だって「今一つの世界」を求めるわれわれの欲望の烈しさは、どうして、そんなことをいってあきらめていられるものではないのですよ。

ご覧なさい。子供がどんなにお伽話をすくか、青年がどんなに冒険談をすくか、それから大人のお伽話、冒険談は、たとえばお茶屋の二階、歌い女、幇間(ほうかん)。それぞれ種類は違っても、われわれは一生涯、何か日常茶飯事以上のもの、「今一つの世界」を求めないではいられぬのです。お芝居にしろ、音楽にしろ、絵画にしろ、小説にしろ、それらはみな見方によっては、人間の「今一つの世界」への憧憬から生まれたものではありませんか。

暑中には避暑をする。それは何も暑さを避けるためばかりではないのです。われわれはここでも「今一つの世界」を求めている。飽き果てた家庭を離れて、別の世界へ行きたがっているのです。

もろもろの科学にしても、やっぱり人間のこの欲望の現われではないでしょうか。例えば天文学者は星の世界に憧れているのです。歴史家は遠い昔の別世界に思いを寄せているのです。動物や植物の学問はもちろん、生命のない鉱物にだって、薬品にだって、やっぱり「今一つの世界」を見出すことができないでしょうか。

古来のユートピア作者達が、それを夢見ていたことは申すまでもありません。さらにまた宗教ですらも、天上の楽園と言う「今一つの世界」に憧れているではありませんか。

ある型に属する小説家は、誰しも同じ思いでしょうが、わたしもまた、わたしの拙い文字によって、わたし自身の「今一つの世界」を創造することを、一生の願いとするものでございます。



江戸川乱歩(左)と三島由紀夫



(130 − 132ページ)
江戸川乱歩全集 第30巻 「わが夢と真実」
光文社文庫 2005年6月20日 初版1刷発行

『裸婦と今一つの世界』に掲載
(2011年4月20日)




あんさんは何かと言えば水戸黄門さんの「印籠」のように乱歩先生の「今一つの世界」を持ち出しはるけど、「今一つの世界」で不倫を正当化しようとするのは「赤」を「白」と言うようなものですやん。



めれちゃんもくどいなァ〜! 「不倫」というエゲツない言葉を持ち出さんで欲しいと言うてるやん!

あんさん!。。。いい加減にしいやア! 「赤」いものを「白」と言いはるつもりや知れへんけどネット市民の皆様は、そないなことでごまかされまへんでぇ〜。。。

わては、めれちゃんやネット市民の皆様をごまかそうとしているわけやあらへん。 乱歩先生の「今一つの世界」という考え方をじっくりと味わってみれば、この世はもう少し暮らしようなるねん。 離婚やとか、家庭崩壊やとか、イジメやとか。。。。、そういんモンが無くなると思うねん。 もっと幸せで戦争の無い、明るい世界になると思うねん。

「今一つの世界」をじっくりと考えてみるだけで離婚や、家庭崩壊や、イジメが無くなるのやったら、家庭裁判所や警察や国際連合がいらん、と言うことやんかァ〜!

うへへへへへ。。。わては、そう思うてるねん。

アホらしい! マジで、いい加減にして欲しいわァ。

あのなァ〜、めれちゃん。。。そないに言うけれど、めれちゃんかて知らずに、わての言おうとしていることを理解し始めたのやでぇ〜。。。

あんさんの言おうとしていることってぇ、どないなことやねん?

めれちゃんは次のように書いていた。 思い出して欲しいのやァ。


心の絆と「広い愛」
 
 

 
 
たとえ、他の女と関わりを持ったとしても

あんさんのことだから安心してますねん。

もし、関わりを持ったとしても

わたしは何とも思いませんがなぁ。

あんさんとわたしの心の絆は

誰も断ち切れへんからぁ〜。

でも、わたしのことを

忘れたらあきまへんでぇ〜。
 
 
めれんげ




『漱石のラブレター』より
(2010年2月18日)




あんさん!。。。わたしは、こないなことを書いた覚えはありしまへん。



めれちゃんは忘れてしもうたのや。 思い出してみィ〜なァ!

書いたとして、それがどないやと、あんさんは言わはるのォ〜?

めれちゃんは独占欲がごっつう強かったのやがなァ! 「狭い愛」に凝り固まっていたのや。 そないな訳で、次のようなエゲツないことを言うていたのやァ。


バカバカしい

テーマ: ヲチヲチヲチ〜♪



ああ。バカバカしい。

男女の愛が、閉鎖的であるのは当然だ。
それを、狭いなどと、何をぬかしているのか。
人間愛と、男女の愛をいっしょくたにしているアナタは、
本音を語っているのなら、一生誰とも
愛を語れないだろう。

それとも、ただのエロなのか?

もう、バカバカしくて、相手にもしたくない。
そんな低能な方と、かかわっていると、
こちらまで、悪影響をうけてしまいますので。
 
 
posted by merange

2009-03-08 18:48:47



『バカバカしい (2009年3月8日)』より

『雨降って仲直り?(2009年4月6日)』に掲載




このように言うていためれちゃんが「広い愛」に目覚めて心の絆と「広い愛」という手記を書いた。 わての言うことがめれちゃんにも分かるやろう?



判りまへん! 回りくどいことは言わずに細木数子のようにズバリ!と言うて欲しいねん。

つまりなァ、「今一つの世界」ということは「一つだけの世界」にしがみついて生きることなんて人間はもともとできへん。 そのことを乱歩先生も書いている。 要するに、結婚したとて一人の相手だけをじっと見詰めて余生を送るわけにはゆかへん。 それは"The Mystery of Rampo"という映画を観ても判る。 あの映画に出てくるヒロインは乱歩先生の「今一人の女」やないかいなァ。 その女が登場したからといって乱歩先生の奥さんが「不倫や!不倫や!」と騒いだわけやない。 それどころか、あの映画には乱歩先生の奥さんは一度も出てきよらん。 つまり、「今一つの世界」を知っている賢い女は、その程度のことで目くじらを立てて「浮気や!不倫や!」とわめいてヒステリーを起こすことはあらへん。

乱歩先生の奥様は「今一つの世界」を充分に理解してはったと、あんさんは言わはるのォ〜?

そうやァ。 そやから乱歩先生と妻の隆子さんは最後の最後まで添い遂げたのやないかいなァ。

あんさんは、どうして知ってはるん?

乱歩先生がそないに書いてはった。 めれちゃんも改めて読んでみれば、もっと人生が豊かになるような恋愛をすることができるようになるねん。


【レンゲの独り言】



ですってぇ〜。。。
あなたは、どう思いますか?
「今一つの世界」を持っていますか?

とにかく、次回も興味深い話題が続くと思います。
あなたも、また戻ってきてくださいね。
じゃあ、また。。。






ィ〜ハァ〜♪〜!

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こんにちは。ジューンです。

乱歩先生は1894年(明治27年)に

三重県の名賀郡名張町で生まれました。

現在の名張市です。

名賀郡役所で書記として働いていた

平井繁男さんと「きく」さんの長男として生まれたのです。

平井家は武士の家柄だったそうです。

小学生の頃に母親に読みきかされた

菊池幽芳が翻訳した『秘中の秘』が、

探偵小説に接した最初でした。

早稲田大学政治経済学部を卒業後、

貿易会社に勤め、その後古本屋をしたり

夜鳴きソバ屋などの仕事を経験しています。

1919年に鳥羽造船所に勤務している時に

村山隆子さんと結婚しています。

1923年(大正12年)、『新青年』に掲載された

「二銭銅貨」でデビューしました。

少年向けに、明智小五郎と小林少年をはじめとする

少年探偵団が活躍する作品『怪人二十面相』等を

多数発表しました。

戦後は評論家、プロデューサーとしても活動。

晩年はパーキンソン病を患い、

1965年(昭和40年)夏、

脳出血のため70歳で亡くなりました。

ところで、卑弥子さんが面白いサイトを

やっています。

興味があったら、ぜひ次のリンクをクリックして

覗いてみてください。



『あなたのための笑って幸せになれるサイト』

とにかく、今日も一日楽しく愉快に

ネットサーフィンしましょう。

じゃあね。バーィ





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