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怖い肉団子(PART 1)

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怖い肉団子(PART 1)


(dango001.jpg)



(tenka002.gif)

私はずっと添加物を商売にして、ヒット商品もずいぶん作りました。
ですから、いつしか私の知らないところで「食品添加物の神様」とまで呼ばれていたようです。
当時認可されていた1000種類以上の添加物を駆使して、あらゆるものをおいしく、美しい食品に変身させる、いってみれば「魔法使い」でした。
自分が食品業界の「救世主」じゃないかと思ったほどでした。
仕事が楽しくてしょうがなかった。

ですが、かわいい娘の3回目の誕生日のとき、事件は起こりました。
妻が用意した食卓に、私が開発した肉団子が並んでいたのです。
それをおいしそうに食べる家族を目の前にして私は唖然としました。
それは、「魔法」がとけたら低級のくず肉という代物です。
現在ではペットフードにしかなりません。

皆さんならどうしますか?
自分の娘がその添加物の塊(かたまり)を嬉しそうに食べていたら?


(tenka003.jpg)

添加物の知識を駆使して作り、娘の大好物になっているという肉団子。
お父さんが作っているなら安心ね。
そうでしょうか?

そんな得体の知れないものを自分の子どもに食べさせていいわけがない。
小さい子どもに添加物を与え続けるのは体に負担がかかるに違いない。
子どもは親が買ってきたもの、作ってくれたものを親を信じているから疑問もなく口に入れます。
食べ物を選べません。
私は、翌日会社に辞表を出しました。

(赤字はデンマンが強調のため。
読み易くするために改行を加えています。
写真はデンマン・ライブラリーより)



14-15ページ
『なにを食べたらいいの?』
著者: 安部司
2009年1月30日発行
発行所: 株式会社 新潮社




デンマンさん。。。食品添加物ってぇ、それほどこわ〜いものですの? コンビニで買うお弁当には、どれにも入っているでしょう!



そうですよ。 僕もコンビニやスーパーで買った弁当を日本に帰省中、よく食べていましたよ。


(tenka004.jpg)



それで、何がそれほど怖いのですか?



あのねぇ〜、例えば、コンビニで「幕の内弁当」を買って食べたとしますよ。 どのくらいの添加物が入っていると思いますか?

多分、10ぐらいじゃないですか。。。

いや。。。それどころじゃないのですよ。 述べ200種類の添加物が入っているのだそうですよ。 例えば、「ごはん」だけにも次のような添加物が入っている。



(tenka001.jpg)

炊飯用添加物

■ふっくらさせるもの

アミラーゼ
プロテアーゼ
パパイン酵素
グリセリン脂肪酸エステル
*植物油
大豆レシチン
乳タンパク
乳化剤

(*植物油は添加剤ではありません)

■日持ちさせるもの

酢酸ナトリウム
ポリリン酸ナトリウム
グリシン
フマル酸

■味をつけるもの

グルタミン酸ナトリウム
イノシン酸ナトリウム
グアニル酸ナトリウム



93ページ
『なにを食べたらいいの?』
著者: 安部司
2009年1月30日発行
発行所: 株式会社 新潮社




「ごはん」だけに、こうして14種類の添加物が入っている。 「幕の内弁当」に入っている「ほうれん草のおひたし」に20種類。 卵にも25種類ほど入っていると言うのですよ。 つまり、平均、一つのおかずに20種類の添加物が入っているとして、おかずが10品あれば、その「幕の内弁当」には延べ200種類の添加物ということになるのですよ。


(maku002.jpg)



でも、そもそも食品添加物は厚生労働省の認可がおりたものだけが使用されているのでしょう?



その通りですよ。 でもねぇ〜、厚生労働省の認可というのも完璧じゃない。

どうして。。。?

かつて DDT は殺虫剤や農薬として許可されたものですよ。 安価に大量生産が出来る上に少量で効果があり、人間や家畜に無害であるように見えたために爆発的に広まった。 でも、その後、長期間にわたり土壌や水循環に残留し、食物連鎖を通じて人間の体内にも取り込まれ、神経毒として作用する事が分かった。 それで、現在、日本国内において製造・使用が禁止されている。

つまり、現在許可されている添加物の中にも、やがてガン誘発物質であるとか、毒性が判明する可能性もあるとデンマンさんは言うのですか?

だって、過去にそういう例が掃いて捨てるほどありますよ。 例えば、サリドマイドは睡眠薬として許可されていた。 でも、それを妊娠中の女性が飲んでいたら奇形児が生まれることが分かった。 だから、現在、特別な場合を除いて許可されてない。

つまり、添加物も100%安全ではないから、添加物の入った食品は一切口にしない方が良いとデンマンさんは言うのですか?

極論を言えばそういうことになるでしょう! だから、最近、化学肥料や化学農薬の利用をやめ、昔ながらの天然の有機物や天然の無機物による肥料などを用いる有機栽培が盛んになっているのだと思いますよ。

でも、有機栽培の野菜や果物は別にしても、添加物の入ってない加工食品なんてないでしょう?

だから、中には有機栽培の野菜や果物、それに魚しか食べない人も居ますよ。

デンマンさんも、そうするつもりなのですか?

いや。。。無理でしょうね。 なるべく添加物の少ない食品を買うようにしてるけど、即席ラーメンとか、即席焼きそばには、すべて添加物が入ってますからね。

添加物でないモノも場合によっては体に害をもたらすものがあると先日読んだ本に書いてありましたわ。

ほおォ〜。。。その体に害を及ぼす「添加物でないモノ」ってぇ、何ですか?

次のように書いてありましたわ。
 


(nihonshu.jpg)

アルコール自体には、異変を起こす力はない。
にもかかわらず、アルコールは強力な発がん物質となることがある。
タバコとあわせて服用した場合だ。
アルコールを浴びるように摂取すると、口や喉のまわりの細胞が数多く殺されることは知られている。
口腔のまわりの組織内で生き残った細胞は、新たな細胞を補充するために、成長し、分裂するよう指令を受け、増殖が繰り返されるうちに、DNAに異変が生じる。

しかも複製中のDNAは、増殖していない細胞のDNAに比べ、どうやら異変原の攻撃を受けやすいようなのだ。

したがって、さまざまな異変原を含んでいるタバコの煙と、細胞増殖を促すアルコールとは、致命的な組み合わせとなる。
タバコとアルコールをあわせて摂取すると、口腔がんのリスクは30倍にも高まるのである。



87ページ
『裏切り者の細胞 がんの正体』
著者: ロバート・ワインバーグ 中村桂子・訳
1999年10月28日 第2刷発行
発行所: 株式会社 草思社




そう言えば思い当たることがありますよ。



あらっ。。。デンマンさんはガンの自覚症状があるのですか?

いや。。。僕のことではありませんよ! 僕は30歳のときに10年吸っていたタバコをきっぱりと止めましたからね。 それに、アルコールは一滴も飲めない完全な下戸(げこ)ですよ。

デンマンさんがお酒を飲まないなんて考えられませんわ。

飲みたくとも僕の体にはアルコールを分解する酵素がないのですよ。 だから、アルコールは僕にとって毒を飲むようなものです。

飲むとどうなるのですか?

頭痛はするし、動悸は高鳴るし、体に蕁麻疹(じんましん)のような発疹が現れますよ。

マジで。。。?

このような時にウソや冗談が言えると思いますか?

それで、デンマンさんが思い当たるというのはどういうことですの?

小津安二郎監督ですよ。 『東京物語』のDVDをバンクーバー市立図書館で借りて観たら、DISC 2 に「小津監督の生涯」というような付録が付いていたのですよ。

 (すぐ下のページへ続く)




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