カナダの式典は2倍長いの?(PART 1 OF 3)
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デンマンさん。。。 カナダの式典は日本と比べて2倍も長いのですか?
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いや。。。 僕はそう思いませんよ。
でも、タイトルには、そう書いてあるじゃありませんかァ!
あのねぇ〜、実は夕べ、本を読んでいたら次の箇所に出くわしたのですよ。
カスカディア独立という構想
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カスカディアの人たちと話すと、誰もが「東海岸はもういい。 これから我々は西海岸のゲートウェイとして繁栄を目指していかねばならない」という。
また、カスカディアで講演をする時は、たいがい事前に主催者から「地域国家論の大前さんには、この地域がワシントンにもオタワにも依存せず、地域国家としてアジア諸国との関係を強化していくべきだ、という趣旨の話をしてほしい」と、筋書きまで準備して頼まれる。
イギリス系とフランス系のフォッサマグナ
今日、多くのカナダ人が不便を感じ、「カナダは面倒くさい国だ」と口を揃える。
たとえば、商品の成分や効能、使用方法、取扱説明書などは、アメリカだったら英語表記だけで済むが、カナダでは必ず英語とフランス語の両方で表記しなければならない煩わしさがつきまとう。
また、ブリティッシュ・コロンビア州では、小学校と中学校の義務教育期間はフランス語が必修になっているため、面倒なことが起きている。
すべての学校行事で、英語とフランス語の挨拶が要求されるのだ。
しかも、二つの母国語が話される時間が同じでなければ、クレームをつける住民がいる。
結局、どんな式典も通常の2倍の時間を要するわけだ。
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(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真はデンマン・ライブラリーより)
180-183 『さらばアメリカ』
著者: 大前研一
2009年2月11日 初版第1刷発行
発行所: 株式会社 小学館
本の著者の大前研一さんはカナダの「どんな式典も通常の2倍の時間を要するわけだ」と書いているのですよ。
それは、ちょっと可笑しいと思いますわ。
ジューンさんも、上の小文を読んだら可笑しいと思うでしょう?
そうですわね。 例えば、卒業式で校長先生が まず英語で30分間式辞を述べて、それが終わってから、同じ内容の式辞をフランス語で再び語るということですよね。 それで、英語だけならば30分で終わるのに、カナダでは英語とフランス語が公用語だから、卒業式の式辞が日本なら30分で終わるのに、1時間かかるということですわね。
上の文章を読めば、おそらく日本人ならば、誰もがそう考えるでしょうね。 ジューンさんだって、そう思うのだから。。。
だってぇ〜、大前さんの上の文章を読めば、日本語が解る世界のネット市民の皆様が、そのように受け取りますわよう。
僕もそう思います。
でも、それは違うと思いますわ。 カナダで暮らして、実際に卒業式に参加したり、カナダ国会の開会式などを実際に傍聴してみれば、すぐに解ることですわァ。 同じ内容の式辞や演説を 始めから2度にわたって英語とフランス語で話すということはないのですわ。 例えば、国会議員が30分の演説をするなら、5分毎に英語とフランス語を交互に切り替えて話すのです。 だから、30分の演説は30分で終わるのです。
あのねぇ〜、大前さんはカナダでの卒業式にも出席したことがないばかりか、国会演説を聴いたこともないのですよ。 僕はバンクーバーのラジオのローカル放送を毎日聞いているけれど、時には選挙の勝利演説や国会の演説などをやるのです。 大前さんはカナダのラジオやテレビのニュースさえも聞いたことがないのですよ。 だから、平気で「どんな式典も通常の2倍の時間を要するわけだ」と書いてしまうのです。
つまり、大前さんは“ウラ”を取らないのですわね?
そうだと思います。 大前さんは同じ本の186ページで「カナダの唯一の共通項はカエデである。国旗にも描かれているカエデは、カナダ国内のどこでも見ることができる」と書いているのですよ。 でもねぇ〜、カエデはカナダの国内のどこでも見ることができるわけじゃない! 例えば今朝、僕は自分のマンションから30分かけてバンクーバー市立中央図書館まで歩いてきたのですよ。 その道筋の写真を見てください。
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これは Haro Street です。
わたしも、時たま散歩する通りですわ。
でもねぇ〜、カエデの木は一本もないのですよ。 この上のHARO Streetを歩いてゆくと小さな公園が道路の脇にあるのです。
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これは Barclay Heritage Square という公園です。 ジューンさんも知っているでしょう?
もちろんですわ。 時たま、セミナーとか催し物に出かけることがありますわ。
この公園にもカエデの木は一本もないのですよ。 つまり、30分歩いて図書館にやって来る途中には 少なく見積もっても 公園と街路樹を含めて1、000本以上の木が植わっているのです。 でもねぇ、すでに5年近く歩いて通っているのに、カエデの木を一本も見たことがない。 意外にも 桜の木は50本ぐらいありました。 ところで、近くには Stanley Park という、とてつもなく広い公園もある。
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ジューンさんも知っての通り、この公園は 1,001エーカーもある。 1エーカーは 4,047? ですからね。 つまり、 1,001 X 4,047 = 4,051,047? ですよ。 ざっと 一辺が 2km の正方形を考えてみればいいのです。
あらっ。。。 数字で見ると、すっご〜♪〜く広いのですわねぇ! これほど広いとは思いませんでしたわ。。。で、スタンレーパークにも カエデの木は一本もないのですかァ?
たぶん、探せば あるかもしれません。 僕は少なくともStanley Parkへは どんなに少なく見積もっても 500回ぐらい 散歩したりジョギングしたり、日本から卑弥子さんや友達がやってくれば 必ず見学に連れて行ったりしているのですよ。 でもねぇ〜、これまでに一度もカエデの木を見たことがない。 ジューンさんは見たことがありますか?
カエデのように紅葉する木を見たことはありますけれど、カエデだと確認したことはありませんわ。
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スタンレー公園(Stanley Park)は 基本的には原生林の森なのですよ。 だから、こういう大木が奥へ行くと何千本と生育している。 圧倒的に松のような針葉樹が多いのです。 つまり、カエデのような広葉樹は少ない。
バンクーバーではカエデの木は成長しないのかしら?
植えれば成長すると思いますよ。 でもねぇ〜、僕はバンクーバー市内でカエデの木を見たことがない。 試しにウィキペディアで調べてみました。
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