鶏肉ダメなの?(PART 1)
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デンマンさんは鶏肉がダメなのですか?
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いや。。。 特に鶏肉を避けているわけではありません。 腹が空(す)いていればどんな物でも食べますよ。 基本的に僕には好き嫌いはありません。
じゃあ、どうして「鶏肉ダメなの?」というタイトルにしたのですか?
あのねぇ〜、夕べ本を読んでいたら「鶏肉がダメ」という女性が登場したのですよ。 そう言えば軽井沢タリアセン夫人の小百合さんが“鶏肉のから揚げ”のことで「ダメだとか、悪いとか、それでも結構とか。。。」 そのような事を言っていたことがあったなあァ〜。。。 そう思い出したのでGOOGLEで検索してみたのですよ。 その結果を見てください。
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『現時点での検索結果』
あらっ。。。 『軽井沢タリアセン夫人のから揚げ』がトップに出ているではありませんか!
そうですよ。。。 僕はどこかで小百合さんと一緒に鶏のから揚げの事で対話したような気がしたのです。 案の上、小百合さんが“から揚げ”の事で、ああでもない、こうでもない、と言っていたのですよ。
私はどのような事を言ったのかしら?
ちょっと読んでみてください。
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ジューシーな「鶏のから揚げ」
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ジューシーな“鶏のから揚げ”。。。 実に、うまそうですねぇ〜♪〜。 小百合さんが揚げた“鶏のから揚げ”をぜひ食べたいですよ。 (微笑)
あらっ。。。デンマンさんは“鶏のから揚げ”が好物なのですか?
いや。。。 別に好物というほどではないけれど、出されれば結構食べますよ。 (微笑)
デンマンさんは知らなかったのですか?
知らなかったってぇ。。。何をですかァ?
から揚げは健康寿命を縮めるのですわ。
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から揚げは健康寿命を縮める!
マジっすかあああァ〜。。。?
やっぱり知らなかったのですわね。
でも、そんな事。。。これまでに聞いたことがありませんよう。 から揚げが好物の日本人はたくさんいると思いますよ。 その人たちは健康寿命を縮めていると小百合さんは言うのですか?
私が言っているのではありませんわ。
誰が言ってるのですか?
『ウィキペディア』にも書いてありますわ。
過酸化脂質
過酸化脂質はコレステロールや中性脂肪といった脂質が、活性酸素によって酸化されたものの総称である。
過酸化脂質は主に脂質の不飽和結合に対して一重項酸素やハイドロペルオキシラジカル等が反応して生成すると考えられる。
中性脂肪由来の過酸化脂質は細胞内でスーパーオキシドアニオンを発生させる。
それが核内のDNAを損傷させる作用を持つため、数あるがん発生原因のひとつであると考えられている。
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また近年の研究で、動脈硬化は、血管内膜と中膜の間に蓄積したLDL(低比重リポ蛋白質)コレステロールの一部酸化してできた過酸化脂質が内膜に作用してマクロファージを誘引しアテローム性動脈硬化症へと進行することが分かっている。
出典: 「過酸化脂質」
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
中性脂肪由来の過酸化脂質は細胞内でスーパーオキシドアニオンを発生させる。 それが核内のDNAを損傷させる作用を持つため、数あるがん発生原因のひとつであると考えられていると書いてあるけれど、から揚げは健康寿命を縮める!とは書いてありませんよ。
確かに、から揚げは健康寿命を縮める!とは書いてありませんわ。 でも、“から揚げ”についての常識的な知識があれば、“過酸化脂質”と“から揚げ”は切っても切れない関係があるとすぐに解るのですわ。
あれっ。。。 料理が苦手な小百合さんでも、そのような事を知っているのですか? 僕は初めて耳にしますよ。
から揚げは、デンマンさんも知ってのとおり 油を百数十度に加熱して食材を揚げるのですわ。
もちろん、その程度の事は僕でも知ってますよ。
問題なのは、百数十度という高熱で加熱した油は、酸化して一部が有害物質の“過酸化脂質”に変わるのですわ。
ほおォ〜。。。 “過酸化脂質”というのは、それほど有害な物質なのですか?
“過酸化脂質”は、体内に入ると細胞膜を傷つけるのですわ。
“過酸化脂質”が細胞膜を傷つけると、どうなるのですか?
そうすると、デンマンさんの体は全身の細胞を守るために、ビタミンC,ビタミンE、グルタチオンなどの抗酸化物質を用意するのですわ。 でも、デンマンさんが から揚げを食べれば食べるほど“過酸化脂質”が増えます。 そうなると、抗酸化物質が減ることになります。
すると、どうなるのですか?
抗酸化物質が減ると、当然、“過酸化脂質”に対して守りきれなくなるわけですわ。 つまり、細胞膜が傷つくのです。 そうなると、動脈硬化のきっかけになるのですわ。 それに発癌物質がデンマンさんの体内にある場合には、癌化のきっかけになるのです。
やだなあああァ〜。。。 脅かさないでくださいよう。
デンマンさんを脅かしているわけではありませんわ。
でも、この記事を読んでいる人の中には、マジでから揚げが好きな人がいると思うのですよ。 その人たちは、一瞬、癌になるのではないかと、心配し始めますよう。
デンマンさんは最近、鶏のから揚げを食べました?
いや。。。 考えてみれば、鶏のから揚げは1年以上食べてませんよう。 うししししし。。。 癌になる心配はないですよね。
揚げ物をほとんど食べていないのであれば、少なくとも“過酸化脂質”による病気にはならないと思いますわ。
じゃあ、から揚げが好きな人は一体どうすればよいのですか?
温度を下げて、揚げる時間をなるべく少なくするのですわ。 肉や魚など、脂肪を含んでいる食材は高温で揚げると、揚げている油からだけでなく、肉や魚の脂肪からも“過酸化脂質”ができてしまいます。
ほおォ〜〜、じゃあ、長い時間揚げるのは禁物ですね。 から揚げでも、脂肪を多く含んでない食材を使えばいいわけですか? 例えば、ジャガイモとか。。。
でも、ジャガイモのようなデンプンを多く含んでいる食材の場合は、アクリルアミドという発がん性の疑いがもたれている有害物質が出てくるのですわ。
じゃあ、ポテトチップもよくないのですね。
そういうことになりますわ。
じゃあ、から揚げとポテトチップが好きな人はどうすればいいのですか?
できるだけ油の温度を低くして揚げれば、“過酸化脂質”の量を抑えることができますわ。
ほおォ〜。。。 具体的にどれほど抑えることができるのですか?
例えば、170度で揚げていたものを、160度で揚げるのですわ。
たった10度の違いじゃありませんか! それで大きな違いがあるのですか?
それがあるのですわ。 見た目はほとんど変わらないのですけれど、含まれている有害物質の量は半分ぐらいに減ってしまうのです。
マジで。。。?
高温で揚げるのはカラッと揚がるからというので、そうするのですけれど。。。、でも、そうするとメチャ健康寿命を縮めてしまうのですわ。
でもねぇ〜、から揚げの好きな人は、たとえ健康寿命を縮めてしまうと解っていても、タバコを吸う人が肺癌になるかもしれないと解っていてタバコを吸うように、やっぱり、から揚げを食べてしまうと思うのですよ。
デンマンさんも から揚げがどうしても食べたいのですか?
いや。。。 僕は小百合さんが作ってくれる から揚げ以外は食べないつもりですよ。 (微笑)
『軽井沢タリアセン夫人のから揚げ』より
(2013年8月22日)
あらっ。。。 私は このような事を言っていたのですわね。
「料理が苦手。。。」と言っていた小百合さんが意外に“から揚げ”のことに詳しいので僕はビックリしたのですよ。 もしかして、小百合さんは調理師の免状でも持っているのですか?
持っているわけないでしょう! この程度の事は、最近では健康寿命に関心のある女性なら常識のようなものですわ。
ほおォ〜。。。 そういうものですか?
。。。で、本の中に出てきた「鶏肉がダメ」という女性も“健康寿命”にハマッていて、鶏肉を食べないようにしているのですか?
いや。。。 それが全く意外な理由からなのですよ。 ちょっとその箇所を読んでみてください。
鶏恐怖症
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子供の頃は食べられなかったものが、いつの間にか大好物になっていることがある。
鶏がそうだ。
皮が嫌いだった。
ぷつぷつした見た目がキビ悪かった。
ボーズ憎けりゃ袈裟まで憎いので、肉のほうも口にしなかった。
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給食も鶏嫌いを助長した。
やっぱり料理するときは羽根くらいちゃんと抜いておくべきだろう。
羽毛がまばらに残った鶏肉は“屍骸”であり食肉ではなかった。
鶏が苦手な人は私同様に皮への嫌悪感からきていることが多いようにだが、私の叔母の池田さんの場合、もう少し切羽詰った理由から鶏が食べられない。
まだ彼女がいたいけな少女だったころのことだ。
ある晴れた日、祖父が庭で鶏を“降ろし”ているところを彼女は眺めていた。
見てはいけないものを見ているような高揚にドキドキしながら、それでもその場面から目が離せなかった。
青い空によく研がれた鋼(はがね)色が振り上げられ、陽ざしを受けてきらりと光り、翻った次の刹那、鶏の首はもう落ちていた。
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そして悲劇は起こった。
祖父が押さえつけていた手を解くと、頭のない鶏がばたばたと羽ばたき、それは呆然と佇む彼女に向かって突進してきたのであった。
首の回りを血で赤く染めた鶏は、彼女いわく、逃げても逃げてもまるでその方向を察知するかのように追ってきたのだという。
……この恐怖体験が池田さんを鶏恐怖症にしたのだ。
ちょっと、いい話である。
(赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真とイラストはデンマン・ライブラリーより)
99ページ 『京都人だけが食べている』
著者: 入江敦彦
2002年6月17日 第2刷発行
発行所: WAVE出版
確かに、このような現場に居合わせたら鶏肉が食べられなくなるかもしれませんわねぇ〜。。。
僕も、これを読んで、そういうものかなあァ〜、と思ったのだけれど、ちょっと意外だったのは この本の著者が“ちょっと、いい話である”と書いているのですよ。
それが意外なことなのですか?
だってぇ、そうでしょう!? この女性にしてみれば、おそらく死ぬほど“気味が悪い”、言わば恐怖の経験をしたわけですよ。 それに対して“ちょっと、いい話である”は、ないでしょう!?
たぶん、本の著者は“ちょっと、興味深い話である”と言う意味で“ちょっと、いい話である”と書いたのですわ。
そうかなあああァ〜。。。 僕にはそう思えないのですよ。
この本の著者は京都で生まれ育った人なのでしょう?
そうです。
だったら、京都人は“ちょっと、興味深い話である”という意味で“ちょっと、いい話である”と言うのかもしれませんわァ!
分かりました。 卑弥子さんは京都生まれで京都育ちだから、あとで彼女に訊いてみますよ。
つまい、この事で、わざわざ上のエピソードを引用したのですか?
もちろん、これだけではありません。 僕は頭のない鶏が逃げても逃げてもまるでその方向を察知するかのように追ってきたという箇所に引っかかったのですよ。 マジで、このような事がありえるだろうか?
それは、話を面白くするために、著者が勝手にそう書いたのですわ。 頭のない鶏が、逃げる女性を追いかけるわけないでしょう! 頭と一緒に目も切り落とされたのだから、目が見えないじゃありませんか! だから、女性のあとを追いかける頭のない鶏なんてぇ、荒唐無稽なことですわ。 ありっこありません!
僕は、そう思わないのですよ。
つまり、目も頭もない鶏が、女性のあとを追いかけた、とデンマンさんはマジで信じることができるのですか?
そういう事もあり得るだろうと僕は思うのですよ。
どういうわけで、そう思うのですか?
あのねぇ〜、頭を切り落とされた後でも18ヶ月生きていた鶏がいたのですよ。
(すぐ下のページへ続く)