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猫と柚子とロマン(PART 1 OF 3)

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猫と柚子とロマン(PART 1 OF 3)

 


(cat309.jpg)


(cat301.jpg)


(cat305.jpg)


(tatanic7.jpg)


(loveduv2.jpg)




(sayuri55.gif)

デンマンさん。。。 今日は なんだか楽しいお話のようですわねぇ〜。。。


(kato3.gif)

小百合さんも、そう思いますかァ〜?

だってぇ〜、上の写真を見ると思わず笑ってしまいますわァ〜。。。

確かに微笑(ほほえ)ましい写真ですよねぇ〜。。。

でも、どうして猫と柚子とロマンが結びつくのですか?

あのねぇ〜、実は夕べ、僕はバンクーバー市立図書館から借りてきた本を読んでいたのですよ。

デンマンさんは、毎日必ず本を読むのですか?

いけませんか?

別に、かまいませんけれど。。。 もう、バンクーバー市立図書館にある日本語の本は、すべて読んでしまったのではありませんかァ〜?

そんなことはありませんよう。。。 しばらく見ないと 必ず、新しい本が日本語の図書の棚に入ってます。 おそらく、日本に帰国する人とかが図書館に寄贈するのでしょうね。 1ヶ月ぐらい経つと、2,3冊新しい本が棚に入ってますよ。

それで、猫と柚子の本があったのですか?

平松洋子さんのエッセーの本に 次のような作品が載っていたのです。


柚子茶


(cat302.jpg)

猫になりたい。
まんまるになってごろんと寝そべって、時間も忘れていつまでも日向ぼっこしていたいよ。

真冬になると、いつもいつもそう思う。
窓から差し込む冬の光、とりわけ昼下がりの日差しは厚い毛布で背中いちめんを抱き込まれたような、そんな慈愛に充ちている。

なにもかんがえず、思い悩まず、ただひたすらぬくもりを浴びていたい。


(cat303.jpg)

そんな冬のひとりの午後、掌のなかに包んでいたいのはほかでもない柚子茶。
コーヒーでも紅茶でもなく、玄米茶でもなく、むしょうに飲みたくなるのは柚子を自分できゅっと搾ってこしらえた柚子茶なのだ。
はて、どうしてだろう。

それは、柚子の香りのなかにお日さまの光を感じるからだ。

おおきな柚子の木、両手を広げた枝にたわわに実を結んだまるい柚子。
無骨に実った柚子の深い黄色は、まるで燦々と降り注ぐ光がそのまま沁みこんでいったかのようだ。

 (中略)

歯の裏側がきゅっとちぢむような酸っぱさをやわらげるのは、砂糖ではない、野山を飛び回って蜂がせっせと集めたはちみつでなければ。
気に入りのはちみつをたっぷり。
そこへ沸かし立ての熱湯を注ぐ。


(yuzucha.jpg)

火傷しそうな熱い柚子茶を両手に包み、居心地のよい日だまりをみつけて窓際に座る。

白い湯気。

柚子の香り。

口いっぱいに満ちる柑橘の酸味。

外の寒空を見上げて、雲の流れをのんきに見上げる。

ああ、ぬくぬくと溶けていきそう。

まるで猫になったみたい。


(cat304.jpg)

(注: 赤字はデンマンが強調。
読み易くするために改行を加えています。
写真はデンマン・ライブラリーより)



92-94ページ 『忙しい日でも、おなかは空く』
著者: 平松洋子
2008年9月22日 第1刷発行
発行所: 日本経済新聞出版社




これってぇ〜、エッセーですか? なんだか一編の詩のようですわねぇ〜。。。



そうですよう。。。 なんとなく詩的な雰囲気が匂うような小文です。

でも、ロマンはどこにあるのですか?

だから、そこですよ。

そこってぇ、どこですか?

あのねぇ〜、小百合さんは上の小文を読んで何も感じないのですか?

もちろん、感じますわよ。。。 “猫になりたい。 まんまるになってごろんと寝そべって、時間も忘れていつまでも日向ぼっこしていたいよ”という気持ちは実に同感しましたわ。

うん、うん、うん。。。 確かに、上の小文を読めば誰もがそんな感じを持つかもしれません。。。で、それだけですか?

柚子の香りのなかにお日さまの光を感じるからだ。。。。言われてみれば、確かに私も柚子の香りの中にお日さまの光を感じることがありましたわァ〜。。。

他には。。。?

柚子茶を飲みながら抜けるように晴れ渡った冬の青空を見上げるのも気分がすっきりするかもしれませんわねぇ〜。。。

うん、うん、うん。。。 確かに、柚子茶からぬくもりが伝わってきて、冬の青空が身近に感じられて、すっきりした気分になるかもしれません。。。 でも、柚子茶から感じるのは、ただ それだけですか?

いったい、デンマンさんは私に何を思い出させようとしているのですかァ〜?

小百合さんは、それ以外に柚子茶から何も思い出さないのですか?

だから、デンマンさんは私に何を思い出して欲しいのですか?

いや。。。 僕は別に 思い出の押し売りをしようとしているわけではないのですよう。

でも、なんだか柚子茶に、ずいぶんと拘(こだわ)っているではありませんか?

僕が柚子茶に拘ってはいけませんか?

いいえ。。。 それはデンマンさの勝手ですけれど。。。、なんだか私から柚子茶の思い出を引き出そうとして懸命になっているようですわねぇ〜?

うししししし。。。 解りますかァ〜?

そのような薄気味悪い笑いを浮かべないで、細木数子さんのようにズバリ!と何を思い出させたいのか言ったらどうですか?

ここまで話してきて、小百合さんが柚子茶から何も思い出せないとしたら、いくら僕が努力しても、もう思い出は、何も出てきませんよねぇ〜。。。

デンマンさん! ちょっとしつこいのではありませんかァ! いったい何を思い出して欲しいのですか?

じゃあねぇ〜、小百合さんが書いた次の手紙を読んでみてください。



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(sayuri2.gif)

前略

バレンタインデーに

間に合うように

送ります。

でも、もしかすると

間に合わないかも…

デンマンさんと一緒に食べた

長崎ちゃんぽん。

「柚子こしょう」も入れました。

行田の「とんでん」で

茶そばが旨いと言っていた

デンマンさん。

面倒でも5分で茹で上がるので

食べてみてね。

それに今回も

「麺職人」を入れましたよ。

それから、心躍る甘酸っぱさの

フルーティMINTIA!

最近、私はカバンに入れて

持ち歩いてます。

デンマンさんの

迷惑そうな顔が

思い浮かびます。


(bouncy.gif)

でも、1年に一度ぐらいは

女の子の気持ちになって

ルンルン気分で

スキップしながら

舐めてみてください。

うふふふふ。。。

うららかな春のバンクーバーの

街を歩きながら。。。

また、フードストアに向かう

買いものついでに。。。

それから、思いつくままに

チョコレート、即席うどん

山菜そばを入れました。

日本の味を懐かしみながら

食べてみてくださいね。 

では。。。

早々


(sayuri15.gif)

小百合より

2011年2月3日



『愛とロマンの小包』より
(2011年2月20日)

(kitty2.jpg)


 (すぐ下のページへ続く)


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