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萌える恋歌の裏に(PART 4 OF 4)

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萌える恋歌の裏に(PART 4 OF 4)


757(天平宝字元)年4月

群臣が集められ皇太子を決める会議が開かれた。
この中で藤原豊成や藤原永手(ながて)は道祖王の兄・塩焼王を推し、反藤原派は舎人親王の子・池田王を推した。
これに対し藤原仲麻呂一人が「天皇がお決めになればよろしいのでは」と発言した。 すると天皇は、大炊王(おおいおう)を立てたいと思う、と述べられた。
実は、大炊王は藤原仲麻呂が自宅で養子のように飼い慣らしていた皇族であった。

つまり、すべて藤原仲麻呂の仕組んだ筋書き通り、聖武天皇の影響を排除して藤原仲麻呂の言いなりになる皇太子を誕生させたのである。



757(天平宝字元)年6月16日

藤原仲麻呂は橘奈良麻呂ら、反藤原派の主だった者を左遷した。



764(天平宝字8)年

藤原永手は、藤原仲麻呂(恵美押勝)の乱では孝謙上皇・道鏡側に参加して活躍し、正三位・大納言に叙任、勲二等を叙勲される。
その後、道鏡政権が成立し右大臣・藤原豊成が薨去した天平宝字9年(765年)以後、藤原永手は薨去まで太政官の筆頭公卿の地位を保った。



766(天平神護2)年

藤原永手は右大臣次いで左大臣に任ぜられ、正二位に昇叙されている。



770(神護景雲4)年

称徳天皇崩御。 これに伴う皇嗣問題では、藤原永手は天武系の井上内親王を妃とする、天智系の白壁王(のちの光仁天皇)の擁立に尽力した。
なお、「百川伝」をもとにした『日本紀略』などの記述では天武系の文浄三・大市を推した吉備真備に対して、藤原永手は式家の藤原良継・百川兄弟とともにこれに対抗したとされている。
また、同年光仁天皇擁立の功績により正一位に叙せられている。
なお、近年、光仁天皇の皇太子については山部親王(のちの桓武天皇)を推した良継・百川らの反対を押し切って、藤原永手は井上内親王を通じて天武系の血を引く他戸親王を立てたという説が唱えられている。



771(宝亀2)年

藤原永手が病により薨去。享年58。
即日太政大臣の官職を贈られた。




つまり、藤原氏の専横を後代の日本人に知ってもらおうとして大伴家持が狭野弟上娘子に成り代わって詠んだと、あんさんは言わはるの?



そうや。 大伴家持の父・旅人(たびと)は729(神亀6)年2月に起こった「長屋王の変」では涙を呑んで藤原氏の専横に屈しなければならへんかった。 家持も、藤原良嗣(よしつぐ)の乱では、藤原氏に疑われて左遷されたのやァ。 彼は薩摩守に任じられて都から遠ざけられてしもうた。 要するに親子2代の屈辱が骨身に沁みてるねん。 そやから、次の歌には、藤原良嗣の乱で受けた屈辱と、藤原氏に対する専横の恨みが滲(にじ)み出ておるねん。




君が行く

道の長手(ながて)を

繰(く)り畳(たた)ね

焼き滅ぼさむ

天の火もがも



あなたの行く

長い長いその道のりを

手繰り寄せ、そして重ねて

焼き滅ぼしてくれるような

天の火が欲しい





つまり、「長手」とは「藤原永手(ながて)」のことやの?



そういうことになるわなァ〜。


【レンゲの独り言】



ですってぇ~。。。
狭野弟上娘子(さののおとがみのをとめ)の恋歌の解釈は、なんだかデンマンさんのこじつけのようにも思えますけれど、藤原氏の専横があったことは歴史的に見て誰も疑いをさしはさめません。

あなただって平安時代の歴史を読めばわかるでしょう!
あの有名な藤原道長が藤原氏でない者は人にあらずと言ったのですから。。。
実は、藤原氏の世の中って大変な世の中だったのですわよねぇ。
デンマンさんが書いた次の記事を読めば良く分かりますわ。

『平安時代は決して平安ではなかった』

とにかく、次回も面白くなりそうですわ。
あなたもどうか、またあさって読みに戻ってきてくださいね。
では、また。。。




メチャ面白い、

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こんにちはジューンです。

藤原氏の時代も大変な世の中だったようですが、

ナチスの時代も酷かったのですよね。

その時代の状況を最もよく伝えているのは

なんと言っても『アンネの日記』ではないでしょうか?

感動的な作品ですよね?

この作品を読めば、

ナチズムがどういうものであったかが

伝わってきますよね。

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1942年10月10日 アンネ・フランク

【ジューン意訳】


ところで、英語の面白いお話を集めてみました。

もし、時間があったら読んでみてくださいね。

■ 『あなたのための 楽しい英語』

とにかく、今日も一日楽しく愉快に

ネットサーフィンしましょうね。

じゃあね。





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